国交省・谷脇建設産業局長「建設業制度と運用、将来像に照らし再考を」 画像 国交省・谷脇建設産業局長「建設業制度と運用、将来像に照らし再考を」

マネジメント

 ◇構造問題の議論控え持論
 国土交通省の谷脇暁土地・建設産業局長は、日刊建設工業新聞など建設専門紙各社のインタビューに応じ、中央建設業審議会(中建審、国交相の諮問機関)と社会資本整備審議会(社整審、同)合同の基本問題小委員会(大森文彦委員長)で議論を始める建設業の構造的な課題に対する考え方を明らかにした。谷脇局長は、建設業をめぐる各種の制度やその運用方法が「現場でうまくワークするものになっているか」と指摘。業界の将来像にも照らして制度のあり方を再考する必要があるとの持論を展開した。
 構造的課題は、基礎杭工事のデータ流用問題を受けて同省の有識者委員会が昨年末に提言した再発防止策の中で指摘され、▽元・下請の責任・役割の明確化と重層構造の改善▽技術者や技能労働者の処遇・意欲と資質の向上▽民間工事での役割・責任の明確化と連携強化-を柱に業界の将来を見据えた対策を検討するよう要請された。これを受けて、月内にも2年ぶりに基本問題小委を開き、具体策の議論に入る。
 谷脇局長は、これまでの有識者や受・発注者など12人の委員を「増やす方向で調整中」とし、より広い視点で議論を進める考えを表明した。
 その上で、建設業の今後の仕事について、「新規中心から老朽化対策、メンテナンス、リフォームに広がり、地域の『守り手』としての役割も期待される。現場作業主体から工場製品化も進み、情報通信技術(ICT)を活用するなどして生産性向上も図る必要がある」と指摘。こうした変化に対応し、技術者の専任配置などを含めた各種制度のあり方を考える必要があるとの認識を示した。
 人材面では、技術者・技能者の処遇のあり方などに加え、地方建設業者の後継者問題にも言及。基本問題小委の論点にしたいとの意向を示した。
 民間工事の発注者と元請建設業者の間の請負契約をめぐっては、デベロッパーは売り主として、元請は施工者としての責任があるとし、「互いに対立するのではなく、良いものを消費者に供給する」ことを前提に議論する必要があると強調。11年8月に策定した「発注者・受注者間における建設業法令遵守ガイドライン」を例に挙げ、実効性が高まるよう、作成過程や内容を再検証する考えも明らかにした。

国交省・谷脇暁土地・建設産業局長/建設業制度と運用、将来像に照らし再考を

《日刊建設工業新聞》

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