三信建設工業、協力会社に得意工種の拡大指導、人手不足解消へ 画像 三信建設工業、協力会社に得意工種の拡大指導、人手不足解消へ

マネジメント

 三信建設工業が、建設現場の技能労働者不足を解消するための対策を強化している。主力の地盤改良とのり面工事の協力会社はグラウト、機械撹拌(かくはん)、アンカーの3工種に分かれ、専門ごとに会社が異なる。そうした会社に対し、得意工種を増やすよう指導を徹底。同社が手掛ける大規模工事を対象に、専門工種と別工種の会社にJVを組ませ、経験を積んでもらっているという。大沢一実社長は日刊建設工業新聞の取材に対し、「2工種はできるようになってほしい」と話している。
 2020年東京五輪に向けた工事需要の拡大で、建設関連の多くの会社では仕事量と施工能力のバランスで難しいかじ取りを迫られている。同社も東日本大震災以降、防災・減災対策に加え、インフラの老朽化に伴う更新・改修・延命化などの分野でフル稼働の状況が続く。
 大沢社長は「地盤改良だけでも機械撹拌や薬液注入とそれぞれノウハウがあるため、協力会社の専門が分かれている。ただ全体的には忙しくても、工種によっては暇な会社もある」という。
 このため、協力会社で構成する安全衛生協力会(約80社)と連携し、得意工種を2工種以上に増やす取り組みを展開している。「簡単にはいかないが、共通する部分はある。アンカーもグラウトも薬液注入もボーリングマシンを使う。単体で新しい工種を任せるのではなく、大きな工事でJVを組み、その中で専門工種以外の技能を身に付けてもらうようにしている」(大沢社長)という。
 この取り組みを始めてから3年。成果も表れており、大沢社長は「注入工もアンカー工もできるようになれば、協力会社間で作業員を融通できる。手待ちがなくなり、稼働率も高まる」と手応えを話す。
 少子化の進行もあり、建設技能労働者の全体数を増やすことが難しくなる中、技能労働者の多能工化の推進は鹿島などゼネコンでも広がりつつある。厚生労働省が3月に決定する第9次建設雇用改善計画(16~20年度)の中にも多能工化の推進方策が盛り込まれる見通しで、今後、業界全体で取り組みが加速しそうだ。

三信建設工業/協力会社に得意工種の拡大指導/人手不足解消へJVで経験蓄積

《日刊建設工業新聞》

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