阪神大震災から21年、今も続く復興事業…神戸・新長田駅南地区 画像 阪神大震災から21年、今も続く復興事業…神戸・新長田駅南地区

インバウンド・地域活性

 ◇合同庁舎整備で経済効果に期待高まる
 阪神・淡路大震災からの復興再開発事業が現在も続いている新長田駅南地区(神戸市長田区、20・1ヘクタール)。神戸市では当初、03年度末の事業完了を予定していたが、地元との調整や用地買収が難航し、事業期間を延長してきた。再開発ビルは44棟計画し、現在37棟が完成、1棟が工事中、1棟が着工準備中、5棟が未着工だ。こうした中、市と兵庫県の関係機関が入る合同庁舎を同地区内に建設することが決まり、地元では約1000人の職員や来庁者による経済効果を期待している。未着工の1棟も本年度中に事業者を公募する予定で、市では企業の意向調査やヒアリングを行いながら再開発ビルの建設を進めていく方針だ。
 市による震災復興再開発事業は、六甲道駅南地区(灘区、5・9ヘクタール)と新長田駅南地区で計画され、六甲道駅南は04年3月に事業が完了した。新長田駅南は1995年3月に都市計画決定し、各区域の事業計画も順次決定したが、地元調整の遅れなどに加え、景気の低迷が影響し、震災から21年が経過した今も事業が続いている。
 市では08年以降、特定建築者制度を活用しながら再開発ビルの建設を進めており、現在は大橋3第1・第2工区(大橋町3)で長谷工コーポレーションがマンション(88戸、今年夏完成)を建設中。
 近くの大橋3第5工区(同)には、長田消防署大橋出張所の移転を計画し、まもなく着工する予定だ。施工は関西建設工業が担当。
 本年度に事業者を公募するのは、大橋5第2工区(大橋町5)。国道2号沿いで土地面積は430平方メートル(商業・防火地域、建ぺい率80%、容積率550%)。2月ごろに土地売却の手続きを開始し、16年度上期に入札で事業者を決める。容積率の上限近くまで活用すれば、7階建て延べ2300平方メートル程度のビルを建設できる。
 腕塚5第3工区(腕塚町5)と大橋3第4工区(大橋町3)も公募を予定し、マンション建設などの意向があれば、土地売却手続きを始める。腕塚5第3は面積が2380平方メートル(商業・防火地域、建ぺい率80%、容積率500%)。延べ床面積1万1400平方メートル程度の再開発ビルを建設できる。一方、国道2号沿いの大橋3第4は1350平方メートル(商業・防火地域、建ぺい率80%、容積率500%)。延べ床面積6240平方メートル程度が建設できる。
 市によると「両工区とも企業からの問い合わせは寄せられている」としている。
 大橋7第2工区(大橋町7)については、関係者と協議中で、16年度以降に公募手続きを始める見通しだ。
 市と県の関係機関が入る「(仮称)新長田南合同庁舎」は、二葉5第2工区北側(二葉町5)に計画。現在、設計委託先を選定するプロポーザルを実施中で、2月上旬に候補者を決める。規模は8~10階建て程度で延べ床面積は約1万9000平方メートルを見込む。17年度に着工し、19年度の完成を目指す。
 駒ヶ林中学校西側に位置する若松7工区(若松町7)は、事業計画が決定しておらず、現在も地権者らと協議を続けている。
 着々と再開発ビルが完成する一方、商業施設は空店舗が増えており、商業の活性化も課題になりそうだ。

阪神大震災から21年/新長田駅南地区再開発(神戸市長田区)/今なお続く復興事業

《日刊建設工業新聞》

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