建設の雇用改善計画論点案、週休2日確保に向け多能工化推進

マネジメント

 厚生労働省は14日、3月に決定する第9次建設雇用改善計画(16~20年度)の論点案を修正した。1人の技能労働者が受け持つ仕事を増やす「多能工化」を推進していく重要性を新たに指摘。多能工化の推進方策を計画に盛り込む方針だ。建設業では重層下請構造の中で現場作業の分業化が進んできたが、今後は多能工化によって1人の技能者の稼働率を高めることで、人手不足の中で生産性を向上。労働時間の短縮による若年者の入職促進と定着につなげる。
 昨年12月公表の論点案を修正したもので、新たな論点案は同日開かれた労働政策審議会(労政審、厚労相の諮問機関)職業安定分科会の建設労働専門委員会に提示された。
 新たな論点案には、建設現場で見られる課題として、分業化が進み現場に入る技能労働者の延べ人数が多い一方、1人当たりの稼働率は低いとの指摘を追加。その結果として、全産業平均よりも建設業の労働時間の方が長く、他産業に比べ完全週休2日制の定着や有休休暇の普及が思うように進まない現状につながっているとした。その対策として、多能工化の推進を打ち出し、多能工化によって生産性を向上させ、労働時間の短縮につなげることが重要だと指摘した。
 この指摘は、昨年10月の同専門委の会合で行われた蟹澤宏剛芝浦工大教授への聞き取り調査を経て新たに追加した。
 最近、技能労働者の多能工化の推進をめぐっては、日本建設業連合会(日建連)や鹿島などの建設団体・企業が積極的に対応していく方針を打ち出している。厚労省も16年度予算案に計上した中小企業向けの技能実習の実施支援制度を通じ、主に若手や女性の労働者の多能工化を後押しする考えだ。
 厚労省によると、14年の全産業平均の常用労働者1人当たりの年間総実労働時間が1741時間(月平均145・1時間)だったのに対し、建設業は2078時間(173・2時間)と大きく上回っている。

厚労省/第9次建設雇用改善計画の修正論点案/週休2日確保へ多能工化推進

《日刊建設工業新聞》

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