民間の国土強靱化、20年には市場規模最大13.5兆円に? 政府推計 画像 民間の国土強靱化、20年には市場規模最大13.5兆円に? 政府推計

インバウンド・地域活性

 ◇一戸建て住宅建替1兆円
 政府は13日、国土強靱(きょうじん)化に直接的に貢献する民間の防災・減災対策の市場規模を初めて推計した結果をまとめた。2020年の市場規模(実質値ベース)を現在(13年)の1・7倍となる最大13・5兆円と試算。対策別では太陽光発電システム装置の市場が3・9兆円と最も大きく、これに非耐震一戸建て住宅の建て替えと、発電・送配電施設の耐震化・移設がそれぞれ1兆円と続く。政府は推計結果を参考に、民間事業者のさらなる自発的な取り組みを促す。
 推計結果は、内閣官房国土強靱化推進室が昨秋から行ってきた関係団体・企業への聞き取り調査を基にまとめ、同日開かれた自民党国土強靱化総合調査会(二階俊博会長)の会合で報告された。
 二階会長は推計結果を受け、「(政府が目標とする20年ごろの)名目国内総生産(GDP)600兆円の達成に寄与するという自信を持って強靱化を推進していく必要がある」と述べた。
 市場規模の推計は、「コア市場」と位置付ける強靱化に直接的に貢献する防災・減災対策を中心にまとめた。それによると、全体の市場規模(実質値)は、現在が8兆円なのに対し、20年には11・8兆~13・5兆円(名目値ベース12・7兆~14・4兆円)にまで拡大すると推計。年率では実質値ベースで5・8~7・8%ずつ伸びていく見込みだ。
 コア市場の将来推計を主な個別の対策ごとに見ると、太陽光発電システム装置3兆8812億円(現在2兆2634億円)、非耐震一戸建て住宅の建て替え1兆0307億円(2697億円)、発電・送配電施設の耐震化・移設1兆0249億円(9587億円)と続く。
 一方、コア市場と併せ、20年東京五輪のメーン会場となる新国立競技場への採用を見越した大規模木造建築物への直交集成板(CLT)の普及や、東京にある企業の本社機能の地方移転など、強靱化に間接的に貢献する取り組みも含めた強靱化全般の20年の市場規模は実質値ベースで22兆円超に上るとみている。
 現在の強靱化全般の市場規模(11・9兆円)は、国などが13年に行った強靱化関連施策への公的支出(約12・4兆円)と同規模程度。政府は、強靱化の推進を通じ大規模災害に強い国土形成と経済成長への貢献を両立させる方針だ。
  主要対策別の推計市場規模は次の通り(カッコ内は13年時点)。
 ■超高層ビル等の長周期地震動対策=4448億円(ゼロ)
 ■非耐震一戸建て住宅の耐震改修=1918億円(502億円)
 ■民間道路施設の災害対策(耐震化・洪水対策・長寿命化)=5467億円(2133億円)
 ■鉄道施設の災害対策(耐震化・洪水対策・長寿命化)=8763億円(8141億円)
 ■木造住宅密集地域の解消=6666億円(2706億円)
 ■住宅地の液状化対策=1996億円(1220億円)
 ■ガス管の強化等=1353億円(1010億円)
 ■民間ビル等での設備の耐震化=8919億円(6861億円)
 ■非耐震非居住の建て替え=5648億円(4518億円)
 ■非耐震非居住の耐震改修=3252億円(2602億円)

民間の国土強靱化、20年の市場規模最大13・5兆円に/政府が初の将来推計

《日刊建設工業新聞》

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