「地中拡幅工法」検討に苦心…関東整備局が民間企業から意見聴取へ 画像 「地中拡幅工法」検討に苦心…関東整備局が民間企業から意見聴取へ

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 関東地方整備局が、東京外かく環状道路都内区間(東京都練馬区~世田谷区、延長16・2キロ)の分岐・合流部に適用する工法(地中拡幅工法)の検討で頭を悩ませている。大手ゼネコンなどに委託し進めていた工法の事前検証・開発業務は昨年完了し、計12工法の有用性を確認したが、施工時の地盤の安定性や止水性を確実に確保できるかどうかでまだ不安が残っているためだ。万全を期するため、関東整備局は8日、民間企業から同工法の施工実績や開発中の別の技術の概要などを聴取する手続きを始めた。
 外環道都内区間の整備では、大深度地下(40メートル以深)を通る本線とランプの両トンネルを地中で接合させるため、両トンネルを覆う大断面(最大1000平方メートル)の構造物を大深度地下に構築する地中拡幅を行う必要がある。施工予定箇所は▽東名ジャンクション(JCT)▽中央JCT南側▽同北側▽青梅街道インターチェンジ(IC)-の計4カ所だが、今回の意見聴取は、東名JCTを除く3カ所を対象とする。
 この3カ所については、関東整備局が外部有識者らとつくる「東京外環トンネル施工等検討委員会」が昨年12月22日、「施工時の止水性、地盤の安定性の確保で課題が共通している」と指摘。工事発注に向けた留意事項として、「民間企業が有する有効な技術を整理した上で、各箇所の地質、地下水などの条件に応じた工法の標準化を図っていく必要がある」と提言していた。
 意見聴取への参加は任意。参加希望者は、東京外かく環状国道事務所がホームページで公表している所定の書類に、提案したい工法の▽工期▽工費▽安全性▽確実性-などの概要説明を記入。同事務所が別途業務を委託している先端建設技術センターへ書類を提出する。締め切りは原則15日。提案企業の担当者には、同事務所の職員が必要に応じ直接ヒアリングを行う。
 提案を踏まえ、関東整備局は、地盤の露出を最小限に抑えるとともに、周辺の地下水にも十分配慮する標準的な工法のあり方などを整理する。
 意見聴取には、工法の事前検証・開発業務を行った業者も参加できる。工事発注の際は、事前検証・開発業務の履行実績が入札参加要件の一つに設定されるが、関東整備局は、事前検証・開発業務で検証された計12工法と同等な技術の施工実績を有する企業の参加も認める方向で検討を進めている。標準的な工法のあり方を整理することは、同等の施工実績の有無をどう評価するかにも関わってくる。

関東整備局/地中拡幅工法検討に苦心、民間から意見聴取へ/外環道・都内区間整備

《日刊建設工業新聞》

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