三菱地所レジ、木質部材のトレーサビリティー(追跡可能性)向上へ 画像 三菱地所レジ、木質部材のトレーサビリティー(追跡可能性)向上へ

マネジメント

 ◇分譲マンションで国内初
 三菱地所レジデンスは、分譲マンションの建設で用いる木質部材のトレーサビリティー(追跡可能性)の向上に乗りだす。数カ月以内に着工する首都圏の2物件で使用する二重床下地合板を対象に、国際的な森林認証制度「FSC」での部分プロジェクト認証を目指す。先月、認証申請が国内の分譲マンションで初めて受理された。対象部材の施工が完了する今後1~2年以内に認証が取得できる見通し。同社とメーカー、床施工会社、ゼネコンが一体となって取得手続きを進める。
 FSCは森林管理協議会(FSC)が運営する森林の持続的維持管理の推進を目的とした認証制度。認証対象の製品や施設で使われている木材・木質繊維などが、環境・社会・経済的観点から適切に管理された森林で生産されていることを独立した第三者機関が審査・評価する。建設分野では木材を多用する一戸建て住宅を中心に認証取得の動きが広がりつつある。
 三菱地所レジデンスは、森林の消失や違法伐採問題への対応強化の一環で、分譲マンション事業で使用する木材や木質部材のトレーサビリティー向上を図るため、FSC認証木材(FSC MIX CREDIT合板)を東京、埼玉で建設する「ザ・パークハウス」2物件の二重床下地合板に採用する予定。
 三菱地所レジデンスらが取得を目指すFSC部分プロジェクト認証のフローでは、まず認証材を生産する工場、販売会社、商社、在庫・配送販売ルートといったサプライチェーンの各課程で、FSC認証原料をきちんと識別し、他の非認証製品と分別されていることを担保するCOC認証の取得先を調達ルートに組み込む必要がある。
 部分プロジェクト認証メンバーの二重床メーカーが認証材を用いて部材を製造し、元請のゼネコンの管理の下で床施工会社が作業を行い、完成後に物件を三菱地所レジデンスに引き渡す。認証部材の設置が完了後、一連の施工の流れの審査・評価を経て認証に至る。
 部分プロジェクト認証は案件ごとに審査され、対象案件ごとに材料の選定、調達ルートの確保、材料の適切な管理などを行う。
 同社は今回の認証取得の取り組みを検証し、FSC認証部材や木材のトレーサビリティー向上に寄与する国産材を積極採用するための知見・ノウハウを蓄積する。国内外での木材取引の規制強化の流れを踏まえ、設計者や施工者、メーカーなど関係者間の理解も深めながら認証材の利用拡大を図っていく方針だ。
 対象2物件は、東京の「(仮称)港区南麻布1丁目計画」(RC造地下2階地上5階建て延べ2707平方メートル、設計・施工=戸田建設)、埼玉の「(仮称)さいたま市大宮区桜木町1丁目計画」(RC造14階建て延べ7811平方メートル、設計・施工=木内建設)。FSC部分プロジェクト認証に取り組むメンバーの二重床メーカー、床施工会社は契約手続き中のため公表していない。
 使用する認証木材は東京の物件が針葉樹合板(5PLY)、埼玉が針葉樹合板とラワン合板で、それぞれ国産とロシア産の木材を組み合わせる。

三菱地所レジ/木質部材の追跡可能性向上へ/メーカーやゼネコンとFSC認証取得へ

《日刊建設工業新聞》

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