東京五輪に伴うイベント会場不足問題、官民の連絡会議発足 画像 東京五輪に伴うイベント会場不足問題、官民の連絡会議発足

インバウンド・地域活性

 ◇問題解決へ議論活発化
 2020年東京五輪の開催に伴い、東京圏の展示会場の使用が一定期間制限される問題を受け、展示会機能の維持・拡大に向けた官民の議論が活発化している。国や自治体、展示会関連団体・企業らで組織する連絡会議が先月末に発足し、定期的に開催される展示会の中止を回避するための解決策について議論を開始した。既存施設の整備・利用計画の見直しや未利用地への施設整備など、五輪と展示会開催を両立できる案を官民一体で模索していく。
 日本展示会協会(日展協、石積忠夫会長)が昨年後半に国や関係自治体などに出した要望書では、五輪時に報道機関向け施設として利用される東京ビッグサイト(東京都江東区)、3種目(フェンシング、テコンドー、レスリング)の競技会場となる幕張メッセ(千葉市美浜区)の使用制限による経済へのマイナス影響を指摘。メディア・競技施設を周辺の別の場所に整備し、五輪後に展示施設として活用することを提案している。
 こうした要望などを受け、経済産業省が日展協や関係団体、都、千葉県、東京ビッグサイト、幕張メッセなど関係者らで組織する連絡会議を設置。昨年12月25日に初会合を開き、五輪開催に当たって東京圏の展示会機能を確保するための対応策について議論を始めた。
 6日に都内で行われた日展協の新年懇親会に出席した政府・与党関係者からは、五輪時の展示会中止問題への対応を強化する考えが示された。
 林幹雄経産相は「スポーツ振興も大切だが、五輪開催を機に展示会を通じて日本の良さを示すことも重要だ。展示会中止への懸念が出ているが、連絡会議でいい知恵が出るように頑張りたい」と意気込みを語った。
 自民党の展示会産業議員連盟会長を務める木村太郎衆院議員は「五輪開催時に展示会産業が共存できるように集中的に取り組んでいる。(展示会場などに)有効活用できる土地が羽田付近や江戸川区などにもあり、都や区とコンタクトを取りつつある。日展協と連携しながらいろんな種をまき、近い将来に美しい花を咲かせるために今年は芽を出すような活動をしていきたい」と抱負を述べた。
 新年懇親会で石積会長は「出展企業、特に全国的な営業網を持たない中小企業にとって国内外から多くのバイヤーが集まる展示会は最大の営業の場であり、(展示会が中止されれば)倒産する社も出てくるだろう」と述べ、展示会中止の影響の大きさを強調。展示会を中止することなく、五輪開催の準備を進めるよう関係機関に継続的に働き掛けていくと訴えた。

イベント会場確保へ議論/五輪期間中、展示会機能いかに維持/官民の連絡会議発足

《日刊建設工業新聞》

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