建設業界始動、成長に向けて変革、収益力・生産性向上へ 画像 建設業界始動、成長に向けて変革、収益力・生産性向上へ

マネジメント

 2016年の仕事始めを迎えた4日、建設業界各社のトップが社員に年頭のあいさつを行った。市場動向について、多くのトップが需要好調は一時的との認識を示した上で、今年を「変革の年」と位置付け、将来の成長に必要な強固な収益基盤づくりと、技能労働者不足や資機材価格高騰に対応する生産性向上の取り組みを急ぐ必要があると強調した。ワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭の調和)実現に向けた働き方改革や魅力ある企業づくりに力を注ぐ姿勢を打ち出したトップも多い。
 昨年の社長就任で初の年頭訓示となった鹿島の押味至一社長と大成建設の村田誉之社長は、いずれも工事の品質管理に言及。押味社長は「『物づくり』のプロセスの一瞬一瞬にこだわりを持ち、心を込めて、正しいことを正々堂々と行う姿勢が必要だ」、村田社長は「(同社のスローガンである)『TAISEI QUALITY 品質は、私たちのプライド』にあるように、全社員があらゆる業務にプライドを持って取り組んでほしい」と強く訴えた。
 昨年4月に新中期経営計画をスタートさせた大林組の白石達社長は「次代の収益の柱となる事業を複数かつ継続的に育成し、さまざまな領域で『OBAYASHI』ブランドを確立していく」と収益基盤の強化を誓った。
 清水建設の宮本洋一社長は「ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた取り組みの定着・拡大を図る」と述べ、「意識の変革を図ることで生産性を高める」と表明。竹中工務店の宮下正裕社長は「強い企業体質への転換を目指し、より一層の生産性の向上と、ワーク・ライフ・バランスの確保に引き続き強力に推進する」と覚悟を語った。
 昨年10月に大和小田急建設と合併し、新会社として始動したフジタの奥村洋治社長は「本年度の業績は『追い風参考記録』だ。将来への努力を皆で地道に続けることが大切だ」と述べ、危機感を持って仕事に励むよう呼び掛けた。
 16年度に新たな経営計画を始動させる企業のうち、前田建設の小原好一社長は「国内外で積極的にチャレンジし、市場をけん引するトップランナーの地位確立を目指す」、東亜建設工業の松尾正臣社長は「外洋のパイオニア企業になるべく、独自技術の研究開発を進める」、ナカノフドー建設の竹谷紀之社長は「国内外で将来の市場環境を見据えて事業構造を変革する」と決意を示した。
 NIPPOの岩田裕美社長は「優れた企業との共同開発・コラボ、現場での省力化・省人化技術の開発と推進など、中長期的な視点に立脚した取り組みを進める」と攻めの経営を打ち出した。
 建築設計界では、日建設計の亀井忠夫社長が「さらなるグローバル化とビジネス領域の拡大がキーポイントになる」と述べ、収益基盤の早期確立を呼び掛けた。2020年東京五輪のメーン会場となる新国立競技場建設事業の設計予定者となった梓設計の杉谷文彦社長は「世界に誇れる最高のスタジアムを実現する」と決意を表明した。
 建設コンサルタント業界では、オリエンタルコンサルタンツの野崎秀則社長が「国・地域のブランド力向上、地域の雇用創出など新たな社会価値を提供し、魅力ある企業に成長する」と事業拡大への積極姿勢を示した。長大の永冶泰司社長は「社員の働き方改革の最初の年だ。働きやすい職場、安心して生活できる職場を築く」と宣言した。
 設備工事業界では、日比谷総合設備の野村春紀社長が「成功事例をグループ連携を深めたビジネスモデルに組み立て、質の充実・量の拡大につなげる」と抱負を語った。

16年が始動-各社トップあいさつ/成長に向けた変革の年に、収益力・生産性向上へ

《日刊建設工業新聞》

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