創業100年、まつもとコーポレーション社長・松本光雄氏に聞く 画像 創業100年、まつもとコーポレーション社長・松本光雄氏に聞く

マネジメント

 ◇信用を何より重んじる
 まつもとコーポレーション(岡山市)が今年、創業100周年を迎えた。国宝吉備津神社保存・補修工事を担当するなど、これまで岡山県内で数多くの象徴的な建築物を手掛けてきた。5代目社長の松本光雄社長は「100年の歩みは決して平たんな道ではなかったが、これを契機により技術に磨きをかけ、お客さまから一層信用される企業を目指したい」と語った。
 --創業100周年を迎えた。
 「当社は私の祖父である松本吉平が1915(大正4)年に岡山市で創業し、戦前戦後と県内の工事を中心に建設会社を営んできた。これまでの道程は決して平たんではなかったが、創業当時からの『皆さまから信用され、良いものを提供する』という考えの下、何とか創業100周年を迎えることができた。今振り返ると、地元岡山という地域に生かされて当社があるという感謝の気持ちでいっぱいだ」
 --ピーク時の売上高は。
 「長年民間の建築工事を得意とし、特にRC造のコンクリート打ち放しの建築物は評価を頂いている。高度成長期には土木・舗装工事にも進出し、総合工事業者としての地歩を固めた。1993年に売上高が250億円まで達したが、その後の急激な公共事業の低迷と安値受注の横行で経営が圧迫され、02年に東京地裁に民事再生法の適用を申請した」
 --その後の経過は。
 「私が社長に就任したのは再生計画案が認可された直後の2003年で、その時はお客さまをはじめ、協力会社の方々、さらには社員の生活を何としても守らなくてはという一心で引き受けた。再生計画を遂行する上で、多くの方から温かい声援を頂いたことは大きな励みとなり、創業者が言っていた『信用を何よりも重んじる』という言葉の大切さを痛感した。関係者の方々や社員のおかげで、05年11月に再生手続き終結の認可をもらった」
 --今の経営状況は。
 「売上高はここ数年、40億円前後で推移している。その約8割が建築工事、約2割が舗装工事・プラントなどだ。デザイン性の高い建築物の設計・施工には一定の評価を頂いていると自負しており、アトリエ系の建築物などで受注を伸ばしたい。産業廃棄物を再利用する中間処理施設(岡山県美咲町)を11年に開設しており、アスファルト合材の生産と破砕の両面で事業を展開したい」
 --今後の経営方針は。
 「人材の確保・育成と、技術の伝承が最大の経営課題だ。30代の中堅技術者が少なく、新卒者の採用を進めているが、今後は社員教育を充実させたい。今秋には外部人材を役員に迎え、新たな風を社内に吹き込んでもらっている。今は賃貸の建物に本社を構えているが、再び自社ビルが建設できるように社員一同頑張っていきたい」。
 (まつもと・みつお)

この人に聞く/まつもとコーポレーション社長・松本光雄氏/創業100年の心境は

《日刊建設工業新聞》

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