大型化で売上げ伸ばす農産物直売所、課題は商品確保 画像 大型化で売上げ伸ばす農産物直売所、課題は商品確保

インバウンド・地域活性

 JA系統の農産物直売所で、大型化が進んでいることがJA全中の調査で分かった。店舗面積が300平方メートル超の直売所は2015年度で30%を占め、5年前から11ポイント増えた。1店舗当たりの販売も平均で2億2100万円で同25%増。一方、課題として品質の向上に加え、品ぞろえの確保を挙げる割合が高く、全中は「広がる売り場面積を、直売所の強みである地場産物でいかに埋めるかが大きな課題になっている」とみる。
 全中は、JA直営や組合員組織が運営している直売所を対象に6、7月にアンケート調査し、989店舗から回答を得た。

 面積が300平方メートル超の店舗の割合は、初回調査時(03年度)の14%から一貫して増えている。300平方メートル以下の店舗では特に100平方メートル未満の減少が目立ち、03年度は全体の47%を占めたが15年度は23%になった。女性組織や農家グループが開設した直売所の割合が減っている。

 一方で販売額5億円以上の店舗は15年度で店舗数では全体の11%だが、販売額全体に占める割合は46%に上るなど、大型店の存在感は増している。

 全中は「直売所の経営継続には、食の安全・安心面で消費者に応えることが不可欠だ」などと指摘。農作物の残留農薬や加工食品の食中毒検査の体制、費用などの確保のために、店舗の大型化で経営体力をつける必要性が増しているとみる。

 15年度の調査対象の販売高は合計2129億円。このうち、地元農家が出荷した「委託品」の販売額は1244億円(58%)だった。「委託品」の割合をみると、06年度は63%、10年度は61%と下降傾向で、各店舗での地場産商品の取扱比率の低下も懸念される状況だ。

 こうした中、販売戦略のテーマを聞いたところ、最優先テーマとして「品質向上」を掲げたのが298店舗で最多だが、ほぼ同数の296店舗が「品ぞろえ拡大」を最優先とした。

 全中は「周年で出荷できる体制を構築したり、隣接するJA間で連携したりして、地場産の比率を高める対応がより重要になる」とみる。

大型化進む直売所 地場産確保が課題 JA全中調査

《日本農業新聞「e農net」》

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