16年度農水予算案、1億円増の2兆3091億円で最終調整へ

インバウンド・地域活性

 政府は21日、2016年度の農林水産予算案について、総額を2兆3091億円とする方向で最終調整に入った。15年度より1億円増える。予算増を求める与党の後押しを受けて森山裕農相が同日、麻生太郎財務相との閣僚折衝に臨み、米の生産調整の鍵を握る「水田活用の直接支払交付金」などの増額を確保。その結果、予算総額も15年度をわずかに上回る見通しとなった。22日の与党農林関係会議に提示し、24日に閣議決定する。

 麦・大豆や飼料用米など転作作物への助成や、地域の裁量で使える産地交付金を含む「水田活用の直接支払交付金」の予算は、3078億円とする方向で最終調整する。折衝前は15年度と同額の2770億円までしか認められていなかった。

 同交付金の予算をめぐっては、主食用米の生産数量目標を達成した15年度には、飼料用米などの拡大に伴って当初予算だけでは財源が不足。18日に閣議決定した15年度補正予算案で積み増していた。16年度も生産数量目標を達成するには予算の増額が不可欠で、閣僚折衝の最大の焦点となっていた。与党内からも、必要な予算確保を要請する声が多く上がっていた。

 森山農相は折衝後、同交付金の予算が15年度は不足したことを踏まえ、「当初予算でしっかり確保することが大事だ」と記者団に強調し、折衝の結果については「(要望が認められたと)理解している」と語った。もう一つの閣僚折衝事項だった「次世代林業基盤づくり交付金」は、61億円で決着する見通しだ。15年度と同額だった折衝前の27億円から上積みした。

 これらの増額を受け、16年度の農林水産予算案の総額は、15年度比1億円増の2兆3091億円とする方向で最終調整する。財務省は当初、15年度より100億円程度削減するよう求めていた。だが、与党内からは環太平洋連携協定(TPP)交渉の大筋合意を受け、農家の生産意欲をそがないためにも「何が何でも右肩上がり」(西川公也・自民党農林水産戦略調査会長)と、増額を求める声が強く出ていた。

2兆3091億で最終調整 水田活用 増額を確保 16年度農水予算案

《日本農業新聞「e農net」》

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