たっぷり生クリーム、和栗…“上質系”ソフトクリーム冬も好調

インバウンド・地域活性

 ソフトクリームが「冬の売り物」として人気を集めている。本来は夏が消費の本番だが、今冬は暖冬が追い風になっている。北海道産生クリームや国産の果実などを使った“上質系”がけん引する。売れ行きが既に想定を上回ったヒット商品もある。外出時の消費が主体のため、各社は年末年始などを見据えた売り込みに力を入れる構えだ。

 ソフトクリームメーカー最大手の日世(大阪府茨木市)が東京・渋谷に開いている直営店。「濃い味が冬にぴったり。大人向きの味だよね」。30代の女性2人連れが選んだのは、北海道産生クリームを25%使った商品「クレミア」。乳脂肪分は12.5%で、同社の通常品の約6割増しだ。その他の乳原料も全て道産を使う。

 ソフトクリームは子どもの食べ物という印象が強いが、「素材や味にこだわる20、30代女性の消費開拓に成功した」(マーケティング部・茨田貢司執行役員)という。価格は515円と一般品の2倍近いが、2013年7月の発売後、売り上げはおおむね右肩上がり。特に寒い時期に好評で、昨冬は行列ができるほどだったという。

 コンビニエンスストアのミニストップ(千葉市)が冬の新商品で11月に投入した「プレミアム和栗モンブランソフト」は、発売後3週間でヒットの目安である200万個が売れた。今年発売した5商品で最速だ。栗は茨城、熊本産を使う。

 好調の要因は「和栗が持つ高級感」(同社)。若い男性や年配層など、主な購買層の女性以外にも受け入れられた。暖冬予想は「雪が少なければ外出の機会が増える。消費を伸ばす上では都合が良い」と歓迎する。

 多様な味がある日本のソフトクリームは海外では珍しく、増え続けるインバウンド(訪日外国人)にも人気だ。原料のソフトクリームミックスを販売する、めいらく(名古屋市)は「抹茶やごまなど和風味の人気が高い」と期待する。

 菓子メーカーなどでつくるアイスクリーム協会は「冬に冷たいものを食べる流れ自体が強まっている」とみる。アイス全体の売り上げは14年度、上期(4~9月)は前年割れだったが、下期(10~3月)は上回った。背景には温暖化に加え、暖房器具や気密性の高い住居の普及で「冬なのに暑さを感じる場面が増えた」影響があるという。 

たっぷり生クリーム、和栗・・・ “上質系”けん引 冬もソフト

《日本農業新聞「e農net」》

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