【徹底 TPP報道】対策目玉はコスト減や農機リースなど「産地パワーアップ」 画像 【徹底 TPP報道】対策目玉はコスト減や農機リースなど「産地パワーアップ」

インバウンド・地域活性

 農水省は、環太平洋連携協定(TPP)対策の目玉として、全ての農産物を対象にした「産地パワーアップ事業」を創設した。2015年度補正予算案に、基金化した上で505億円を計上し、早期に実施する。地域農業再生協議会が産地の競争力強化に向けてコスト削減や販売額増加につながる計画を作るのが要件。計画に沿って選果機の整備や農業機械のリースなど経営発展に向けて投資する農業者らに助成する。TPPを乗り越えるため、同省は現場の要望にきめ細かく応える姿勢だ。

 政府が取りまとめたTPP関連政策大綱は、攻めの農林水産業の実現へ、体質強化対策に力を入れると明記した。これを受け、同省は具体的な対策を打ち出した米や畜産などの重要品目だけでなく、園芸も含めた全ての農産物の競争力強化が不可欠だと判断。TPP対策の目玉として補正予算案に同事業を計上し、収益を増やそうとする産地への支援に乗り出す。

 同事業を利用するには、産地ごとに生産・出荷コストを10%以上減らすか、販売額を10%以上増やし、収益力を高める計画(産地パワーアップ計画)をあらかじめ作る必要がある。計画は各市町村にある再生協が策定する。担い手への集約コスト低減技術の導入集出荷施設の再編合理化高単価が見込める品目への転換――など、想定される取り組みの中から、産地に適したものを選んで計画を作成し、都道府県に提出する。

 計画には、担い手となる農業者や生産部会、農業法人などを明記する。これらを支援対象と位置付け、計画の実現に必要な施設整備や農機リースをはじめ、さまざまな投資に掛かる費用の半額以内を助成。生産部会などの単位で資材を購入し助成を受ける場合、共同利用や会計の規定を設けてもらうことを想定する。

 同省は助成対象となる投資内容について「農業者が必要なものを総合的に支援する」としている。想定されるものとして「担い手への集約」で大型農機のリースやライスセンターの整備、「高単価が見込める品目への転換」で園芸団地育成に向けたビニールハウスの導入を挙げた。果樹は老木化対策として、同一品種に限り改植を支援する。苗代などの助成の在り方は今後詰める。

 「集出荷施設の再編合理化」では拠点施設の整備を支援するが、カントリーエレベーター(CE)など地域の中核となる施設の整備は、大規模施設を想定した強い農業づくり交付金の対象で、同事業にそぐわないとした。

 同省は、同事業の基金を積み立て、複数年にわたって運用できるようにする。年明けには説明会を開き、事業の利用を呼び掛ける。生産推進室は「地域の強みを生かせる農業者のアイデアを後押ししたい」と説明する。

[徹底 TPP報道] コスト減、販売増支援 選果機整備、農機リース・・・ 費用の半額助成 産地パワーアップ事業

《日本農業新聞「e農net」》

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