島根県に農業向けGPS基地局…トラクターなどで活用

インバウンド・地域活性

 島根県のJAしまね斐川地区本部は21日、管内にトラクターなど農業機械向けの衛星利用測位システム(GPS)の基地局を設置した。農機の正確な位置情報をつかむことで、勘に頼っていた施肥の精度を向上させ、資材費削減や作業時間短縮につなげる。5戸(法人含む)が来年1月から約250ヘクタールで活用する。
 担い手から「農作業の効率化に向け、GPSを設置してほしい」との声があり、基地局を設置した。同本部営農部の伊勢雅和次長は「米価下落もあり、低コスト生産に今まで以上に力を入れる必要がある」と強調する。

 基地局は出雲市斐川町にあるカントリーエレベーターにまず1基設置。半径5キロに情報を発信する。来年度には、もう1カ所と電波が届かない場所向けに移動式を導入する計画で、管内全域の水田2250ヘクタールでGPSを利用できるようにする。

・適切施肥、稲作コスト低減

 トラクターに位置情報が画面で分かる端末機とアンテナを取り付ければ、誤差2、3センチの精度で位置が分かる。これまで農薬散布で漏れがないよう、重複していた分が不要になり、農薬代を約15%削減できる。田畑の均平作業では、作業前にレーザーレベラーで行っている高低差計測を省ける。農村工学研究所の試算では計測作業時間が6割、整地作業時間が3割削減できるという。

 端末機とアンテナは1式約150万円(均平作業用の制御ソフトなどは別途必要)。JAが経費の3分の1を補助する。今後は無代かき移植栽培や乾田直播(ちょくは)栽培にも生かす方針だ。

GPS農機活用可能に 基地局を設置 JAしまね斐川地区本部

《日本農業新聞「e農net」》

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