環境省、除染廃棄物再生利用へ戦略骨子、用途別手引作成 画像 環境省、除染廃棄物再生利用へ戦略骨子、用途別手引作成

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 環境省は21日、福島第1原発事故に伴う福島県内の除染作業で発生している膨大な汚染土などを、最終処分量を減らすために公共工事で可能な限り再生利用するための戦略骨子をまとめた。工事の盛り土材や路盤材などとして利用する再生資材について、細かな用途別に製造・利用・維持管理に関する留意点を整理した手引を16年度から段階的に作る。国の直轄工事で再生資材を利用する試行事業も始める。安全性を十分に検証した上で17年度からの本格利用を目指す。
 戦略骨子は、同日開かれた有識者会議「中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会」(座長・細見正明東京農工大大学院教授)に提示した。
 公共工事での再生資材の利用を図るため、16~18年度に道路や鉄道の盛り土、防潮堤、海岸防災林、廃棄物処分場、水面埋め立てといった主な用途別に手引を作る。工事現場での再生資材の製造・利用・維持管理に関する留意点をそれぞれ整理。具体的には、再生資材の製造者向けに検査・補完・運搬方法や作業員の被ばく管理、利用者向けに安全確保に関する再生資材の構造や遮へい厚などの留意点を記載する考えだ。
 16年度からは国の直轄工事の現場で実際に再生資材を活用する試行事業も始める。その際、再生資材を使う民間事業者向けに講じるインセンティブ措置やその内容も検討する。
 除染廃棄物の推定発生量は最大で東京ドーム18杯分に相当する約2200万立方メートル。原発に近い双葉、大熊両町に国が建設する中間貯蔵施設にいったん保管(最長30年間)してから、県外で最終処分することが決まっている。
 除染廃棄物の中間貯蔵では、20年程度で放射性物質の濃度が物理的減衰だけで貯蔵開始時の4割以下にまで低減する効果が見込めるが、その後の最終処分地や最終処分の具体的な方法は決まっていない。そこで環境省は、最終処分の負担を軽減できる再生利用戦略作りに取り組み、最終処分地の早期決定と将来的な周辺住民の健康リスク回避を目指すことにした。
 現時点の推計で除染廃棄物から再生できる資材量の内訳は、土壌(れき・砂)が約900万~約1300万立方メートル、焼成物・スラグが約400万~約800万立方メートルを見込む。

環境省/公共工事での除染廃棄物再生利用へ戦略骨子/16年度から用途別手引作成

《日刊建設工業新聞》

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