水稲コスト低減に向け、農相が生産資材・流通コスト引き下げ要請

マネジメント

 重要課題である米の生産コスト低減に向けて農水省は17日、全国の関係者を集めて、最新の技術やノウハウを共有するシンポジウムを東京・霞が関の同省で開いた。森山裕農相は、大幅なコスト低減には、農業者の努力だけでは限界があり、産業界の協力も不可欠として、生産資材や流通コストの引き下げを要請した。

 農業の競争力強化を目指す安倍政権は、米の生産コスト低減を重視。政府の成長戦略で主食用米は23年までに4割、飼料用米は25年までに5割程度それぞれ減らす目標を掲げた。

 コスト低減には、生産費の大きな割合を占める肥料・農薬といった生産資材や農機、流通にかかる経費をいかに抑えるかが大きな課題となる。このため成長戦略では産業界に対し、これら経費の引き下げへの努力も求める。

 シンポジウムには、全国の行政やJAなどの関係団体、農業者に加え、農機や生産資材を扱うメーカー、商社など計570人が参加。冒頭あいさつした森山農相は、今回の目標について「自分たちは既に手を尽くしており、目標達成は難しいと考える農業者もいるかもしれない」と語り、生産現場の努力に理解を示した。

 一方で、成長戦略が産業界に努力を求めていることに触れ、「この目標は農業者だけで達成するものではなく、関係者が一丸となってオールジャパンで達成するもの」と強調。その上で「新たな技術を売り込むビジネスチャンスにもなり得る」と産業界に協力を呼び掛けた。

 シンポジウムではまた、企業や大規模農業者、農業団体が、コスト低減の先進事例を報告した。JA全農は来年度から、「資材購入」から「生産物集出荷」までにかかる経費について見直し・検証を行い、農家手取りの向上に取り組む計画を説明。NTTドコモはICT(情報通信技術)を活用した労力軽減のシステムを紹介した。

 同省が同日公表した生産者向けの「飼料用米生産コスト低減マニュアル」を紹介し、活用を呼び掛けた。

水稲コスト低減 産業界も努力不可欠 資材、流通の連携要請 農水省シンポ

《日本農業新聞「e農net」》

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