全建調査、災害対応空白地域が増加傾向、会員不在市区町村も上昇 画像 全建調査、災害対応空白地域が増加傾向、会員不在市区町村も上昇

インバウンド・地域活性

 災害など非常時の対応に出動する地域建設業者の減少が進んでいる実態が、全国建設業協会(全建、近藤晴貞会長)の調査で明らかになった。全建傘下の会員企業が不在の市区町村の割合が、11月の調査で10・8%と前回調査(11年2月)に比べて1・3ポイント上昇。不在市区町村がある都道府県が4府県増え、計29都道府県となった。全建などの団体に非加盟の業者は各地に存在するが、加盟業者の減少で「災害対応空白地域」が拡大。地域の安心・安全確保が揺らぐ状況が浮き彫りになった。
 会員企業が不在の市区町村が前回調査より増加したのは、▽北海道▽栃木▽群馬▽千葉▽新潟▽長野▽愛知▽滋賀▽京都▽大阪▽兵庫▽広島▽徳島▽長崎▽熊本-の15道府県。増加が複数だったのは群馬、千葉、愛知、京都の4府県で、増えた市町村数はそれぞれ3、2、10、5だった。今回、栃木、千葉、滋賀、京都、兵庫、徳島、熊本の7府県が不在市区町村のある都道府県に加わった。
 愛知は不在市町村が大幅に増えたが、同県のような大都市圏では近隣に会員企業がある地域も多く、全建は「災害対応に大きな支障はない」とみている。一方で、会員企業が不在になる懸念がある市区町村が4・1%あることも分かった。47都道府県建設業協会のうち、3協会は「長期的には不在となる懸念がある」と指摘し、危機感を募らせている。
 宮城、福島、埼玉、東京、福井、島根、香川は不在の市区町村が減少した。宮城、福井、香川の3県は不在が解消。不在のある都道府県に加わった7府県と差し引きした結果、不在は4府県の増加となった。
 都道府県のうち、会員企業が不在の市区町村がないのは18県と少ない。工事量の減少や地域間の格差が広がる中で、経営上の窮状を訴える地域建設業者の声は大きさを増している。全建は調査結果を傘下の協会に配布した。各地域で、調査結果を基にした災害対応力に関する議論が活発になることを期待している。

全建/災害対応空白地域が増加傾向/会員不在市区町村、10・8%に上昇

《日刊建設工業新聞》

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