国交省、堤防補強に8千億円、かさ上げや天端保護5カ年で3千キロ 画像 国交省、堤防補強に8千億円、かさ上げや天端保護5カ年で3千キロ

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 国土交通省は11日、直轄管理する河川の堤防約3000キロを対象に、5年間で総額8000億円を投じて緊急整備を行う計画を発表した。堤防のかさ上げや浸透・浸食対策を行う優先区間を約1200キロ、堤防の天端の保護や堤防裏の補強などによる粘り強い構造とする対策の実施区間を約1800キロ抽出。2020年度までにこれらの区間の対策を完了させる。9月の関東・東北豪雨を踏まえてまとめた「水防災意識社会再構築ビジョン」に盛り込んだ。
 これらの対策を推進するため同省は、15年度補正予算や16年度当初予算で必要額を確保する。
 二つのハード対策のうち、約1200キロで実施する堤防のかさ上げや浸透対策には5カ年で6000億円を投入する。堤防の断面が不足していたり、堤防がなかったりする区間を優先的に選び、堤防の高さや幅を計画上の断面となるようにする。浸透や浸食に対する安全性を確保するため、ドレーン工、護岸や遮水シートの設置なども行う。
 関東・東北豪雨で決壊した茨城県内の鬼怒川下流域で実施する「鬼怒川緊急対策プロジェクト」に投じる600億円もこれに含まれている。
 約1800キロを抽出し、越水しても壊れない粘り強い構造とする堤防整備は、「危機管理型ハード対策」として推進する。氾濫リスクが高いものの、上下流バランスの観点から当面は堤防整備に至らない区間が対象になる。国交省は、宮城県内を流れる鳴瀬川などを対象区間として想定しており、現在、実施区間の最終調整に入っている。
 この対策では、堤防の天端をアスファルトなどを使って保護することや、裏のり尻をブロックなどで補強することによって、のり肩部の崩壊や深掘れの進行を遅らせる。決壊までの時間を少しでも延ばすことで、避難に充てる時間を確保できるようにするのが狙いだ。具体的な工法や使用する材料などを現在、検討しているという。
 水防災意識社会再構築ビジョンは、社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)が石井啓一国交相に提出した答申「大規模氾濫に対する減災のための治水対策のあり方について~社会意識の変革による『水防災意識社会』の再構築に向けて」を受けた具体的措置として策定した。堤防整備などハード対策と住民の避難行動のきっかけとなる情報の迅速な提供などソフト対策を効果的に組み合わせて被害を防ぐとしている。
 各地域で河川管理者、都道府県、市町村などでつくる協議会を設け、減災の目標を共有。これらの対策を一体・計画的に進められるようにする。

国交省/堤防補強に8千億円/5カ年で3千キロ、かさ上げや天端保護

《日刊建設工業新聞》

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