肥料偽装、農家損失補償へ、価格差や資材費対象、JA全農

インバウンド・地域活性

 JA全農は11日、太平物産(秋田市)が表示を偽装した有機肥料の問題で、全農やJAを通じて購入した農家らへの補償方針を明らかにした。偽装された肥料を使い「有機農産物」「特別栽培農産物」として販売できなくなったために発生した損失などを対象とし、早ければ今年度内に補償金の支払いを目指す。太平物産に対して損害賠償を求める考えも示した。
 補償の対象とするのは、有機農産物や特別栽培農産物で出荷を予定していたが慣行栽培で販売せざるを得なくなったために生じた販売価格の差額や、出荷用の段ボール箱や袋といった資材などの変更に伴う費用、農産物の取引先を通じて消費者に返金した金額。問題の肥料を使ったため、国の環境保全型農業直接支払交付金の対象から外れた場合の損失なども補償する。現時点での補償総額について、全農は農産物だけで「10億円を超える」との見方を示した。

 全農やJA、農家には問題の肥料の在庫が約1万6200トンあったが、11月末現在で約4割を太平物産に返品した。年内に必要な代替肥料は手当てがつき、翌春分も約7割確保できた。

 偽装問題の発覚で太平物産は民事再生法の適用を申請したことから当面、農家への補償は全農が行う。全農は補償にかかった全額を太平物産に求める考えだ。

 全農は同日、弁護士を含めた調査チームによる太平物産に関する調査報告書を発表した。不正行為は各工場で工場長主導で意図的に行われ、極めて悪質だと指摘。偽装は少なくとも1994年から行われていたとした。

 再発防止策も明記した。全農は品質管理専任部署を設け、メーカーに対する書面による事業点検、工場の立ち入り調査などを行い、メーカーや肥料の種類に応じたリスク管理の徹底を挙げた。

 同日会見した全農の山﨑周二常務は「多大な迷惑をかけたことをおわびする」などと述べた。

肥料偽装 農家損失補償へ 価格差や資材費対象 全農

《日本農業新聞「e農net」》

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