太平洋セメント、水処理ビジネスに乗り出す 画像 太平洋セメント、水処理ビジネスに乗り出す

マネジメント

 太平洋セメントは、環境事業で新たなビジネスモデルの構築に乗りだす。グループ各社が保有する独自の技術・商品群を融合・結集して水処理ビジネスを推進。下水道処理施設の排水からのりん回収、最終処分場の排水に含まれるカルシウムの分離といった技術を施設管理者に積極的に提案する。養殖池向け浄化材を漁業関係者などにアピールするなど新規ビジネスの開発・育成に力を入れる。
 同社は、本年度から開始した中期経営計画(15~17年度)で、環境事業について既存事業の収益力の最大化を図り、環境変化を捉えた新規ビジネスモデルを構築する方針を打ち出している。
 具体的には、火力発電所の増加に伴う石炭灰処理に積極的に取り組むほか、都市ごみ焼却灰処理や燃料系廃棄物利用、処理困難廃棄物処理など、既存の廃棄物処理事業を拡大。先進的な環境技術を生かした海外展開の実施も計画している。
 「新規事業の開発・育成」と「新たなビジネスモデルの構築」も重点施策に設定。次世代環境リサイクル技術の開発を進めるとともに、アクア事業で新しいビジネスモデルの創出に取り組んでいく。
 同社は12年10月、環境事業部に「アクア事業グループ」を設置した。高性能りん吸着剤「リントル」やカルシウム分離システム、アクアリウム向け浄化材「パワーハウス」など、グループ各社の独自の取り組みを融合した技術の開発と提案活動を強化。工場排水の重金属除去、下水汚泥の資源化といった新事業のモデル構築も進めてきた。
 このほど新領域として漁業を設定し、カルシウムやシリカを中心とした素材開発を通じて、養殖池向け浄化材「セラクリーン」を実用化。水を清浄化するだけでなく、エビの良質な餌になるのも特徴で、エビ養殖業者など漁業関係者に売り込む。既に台湾で販売実績があり、国内でも引き合いが増えているという。
 中期経営計画では、最終年度(17年度)の数値目標として、環境事業で売上高985億円(14年度実績747億円)、営業利益85億円(74億円)を掲げている。
 同社は、12日まで東京都江東区の東京ビッグサイトで開催中の参加体験型環境イベント「第17回エコプロダクツ2015」にブースを出展。セメント製造の仕組みと合わせて、環境事業部の取り組みを紹介している。

太平洋セメント/環境事業で新規ビジネス構築/グループ技術生かし水処理推進

《日刊建設工業新聞》

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