新たな投資対象はホテル…インバウンド受けファンドなど相次ぐ 画像 新たな投資対象はホテル…インバウンド受けファンドなど相次ぐ

制度・ビジネスチャンス

 訪日外国人の急増を受けて宿泊需要が高まる中、ホテルや旅館を投資対象とした投資ファンドやREIT(不動産投資信託)を設立する動きが目立ってきた。星野リゾートは今月、地方の旅館などに改修資金を提供するためのファンドを組成することを決定。ホテルの開発・運営事業を将来的な事業の柱に据える森トラストは、ホテル特化型REITの早期設立を目指すと発表した。今後、投資市場が活発化すれば、ホテルの新設・改修に対する工事需要の増加が期待できそうだ。
 星野リゾートは2日、日本政策投資銀行との間で、共同運営ファンド「星野リゾート旅館・ホテル運営サポート投資事業有限責任組合(通称・ホテル旅館リニューアルファンド)」を組成することで合意した。当面の規模は20億円。年内の運用開始を目指している。
 ファンドを通じて地方を含めた国内のホテル・旅館事業者を支援する。同社はこれまでホテルの運営や販売のノウハウを提供するかたちで事業者支援を手掛けてきたが、ファンド設立で施設更新や商品開発などに必要な資金の供給も可能になる。地方の旅館では、耐震改修などの費用が工面できず廃業せざるを得ないケースも増えているため、資金面の支援ニーズは高いとみられる。
 森トラストは、ホテル運営などを手掛ける子会社の森トラスト・ホテルズ&リゾーツと共同で資産運用会社「Realアセットマネジメント」を今年8月に設立。16年度中にホテル特化型REITの上場を目指す。REITを通じて資金回収を円滑化し、開発事業を推進する。
 これらの動きの背景には、投資家がホテル市場に注視し始めたことがある。
 物流施設で開発事業を展開するラサール不動産投資顧問は、これまで実績が無かったホテル開発の検討を始めた。同社の奥村邦彦執行役員は「インバウンド(訪日外国人)関係の投資市場は伸びている。全国でホテルの開発案件は増えており、ファンド主導の開発も始まっている」と指摘。ホテル開発について「実例は無いが、検討している案件はある」と明らかにした。
 ただ、工期が1年程度の物流施設と比べ、ホテルは開発期間が長いため、投資回収のリスクが高い。同社はホテル開発の参入に当たって、今後も安定的にインバウンド需要が拡大するかどうかを見極めることをポイントに挙げている。

ホテル・旅館を投資対象に/ファンドやREIT設立相次ぐ/新設・改修需要の増加期待

《日刊建設工業新聞》

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