コンクリひび割れ部からの漏水防止、大林組らが作業半減の新工法 画像 コンクリひび割れ部からの漏水防止、大林組らが作業半減の新工法

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 大林組は9日、コンクリート補修工事を手掛けるMASUDA(鳥取県倉吉市、桝田隆社長)と共同で、コンクリートひび割れ部からの漏水を確実に遮断する薬液注入型の新しい止水工法を開発したと発表した。ポリウレタン樹脂と特殊な水性エマルション(微粒子化した水に不溶の液滴が分散した状態の液体)の薬液を注入直前に混合する。ひび割れ部の漏水量や乾湿状態を問わず施工可能。高い安定性と伸縮性が特徴で、止水にかかる作業時間を従来の半分に短縮できるという。
 近年、リニューアル工事の増加や工期短縮の観点から地下構造物を解体しないで再利用するニーズが高まっている。その際、地下水位の上昇などが原因で地下のコンクリート構造物から漏水しているケースもある。漏水箇所にポリウレタン樹脂系の薬液を注入して止水する工法が一般的だが、渇水期の乾燥したひび割れでは薬液が硬化不良を起こしやすく、硬化しても収縮するため、適用条件や止水性能の向上が課題となっている。
 開発した新工法「ミクストグラウト」は、2液混合型の注入止水工法。ポリウレタン樹脂が特殊水性エマルションの水分に反応し硬化することで止水性能を発揮する。
 ポリウレタン樹脂系の薬液は、乾燥により7日間で約30%収縮するが、ミクストグラウトの止水材は収縮が5%にとどまり、ひび割れの中での寸法が安定している。
 引っ張り試験の結果、ポリウレタン樹脂の伸び率が3%なのに対し、ミクストグラウトは340%と高い伸縮性を確認。ひび割れの形状に対する追随性が高く、漏水の水圧に対して耐性があることも実証した。
 ポリウレタン樹脂系の薬液は、注入部位の乾湿状態によっては硬化不良を起こすため、止水効果を得るまでに注入作業を数回行うのが一般的。ミクストグラウトの止水材は漏水量や乾湿状態に関係なく硬化するため、1回で止水が完了する。作業時間を50%短縮することにつながる。
 注入した止水材は30分程度で止水効果を発揮する。材料費は従来工法に比べ増加するが、注入作業の回数が減るため、総コストでは同程度になるという。
 地下コンクリート構造物を再利用する工事や既存インフラの改修工事などで導入を始めており、建築物やインフラの長寿命化に役立てていく。

大林組、MASUDA/コンクリひび割れ部止水で新工法開発/2液混合、確実に

《日刊建設工業新聞》

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