国交省、土木研究所「第4期中期目標」の素案を提示 画像 国交省、土木研究所「第4期中期目標」の素案を提示

マネジメント

 国土交通省は、土木研究所の第4期中期目標(16~22年度)のたたき台となる素案を、8日開いた国立研究開発法人審議会の土木研究所部会(部会長・石田東生筑波大大学院教授)に示し、意見を聞いた。社会的要請の高い課題に重点的・集中的に対応するため、▽安全・安心な社会の実現▽社会資本の維持管理、長寿命化、更新▽持続可能で活力ある社会の実現-の三つのテーマを設定。これに沿って17課題で研究開発プログラムを策定するとしている。
 中期目標は、国交省の技術基本計画と農林水産省の農林水産研究基本計画を踏まえて策定。国が実施する関連行政施策の立案や技術基準の策定を見据え、第4期中期目標では、新たに設定する三つのテーマに役立つ研究開発プログラムに基づく活動を展開する。
 加えて、生産年齢人口の減少や建設技能労働者の減少、高齢化による離職者の増加といった現状を踏まえ、土木技術による生産性向上や省力化も考慮した研究開発に取り組む。
 研究開発プログラムを策定するテーマのうち、「安全・安心な社会の実現」では、顕在化・極端化してきた河川災害、突発的な自然現象による土砂災害、切迫する巨大地震や津波、極端な気象がもたらす雪氷災害などに対応する研究開発を推進。5課題がプログラムの対象に挙げられている。
 「インフラの維持管理、長寿命化、更新」の対象は3課題。加速するインフラの老朽化、積雪寒冷環境下でのインフラの凍害・複合劣化などを踏まえた研究開発を行う。
 「持続可能で活力ある社会の実現」では、建設リサイクル、下水道施設の活用、河川の生物多様性や自然環境の保全、積雪寒冷環境下の効率的道路管理、地域の魅力と活力を向上させるインフラの活用、食料の供給力強化などを踏まえて研究開発を行う9課題を挙げている。
 《研究開発プログラムを策定する課題》
 【安全・安心な社会の実現】
 △近年顕在化・極端化してきた水災害に対する防災施設設計技術の開発
 △国内外で頻発、激甚化する水災害に対するリスクマネジメント支援技術の開発
 △突発的な土砂災害による被害・影響の極小化手法の開発
 △インフラ施設の地震レジリエンス強化のための耐震技術の開発
 △極端気象がもたらす雪氷災害の被害軽減のための技術開発
 【インフラの維持管理、長寿命化、更新】
 △メンテナンスサイクルの効率化・高度化に関する研究
 △凍害・複合劣化等を受ける社会基盤の維持管理・更新に関する研究
 △社会インフラの維持向上のための更新技術に関する研究
 【持続可能で活力ある社会の実現】
 △食料供給力強化に貢献する積雪寒冷地の農業生産基盤の整備・保全管理に関する研究
 △水産物供給力強化に貢献する寒冷海域の水産生産基盤の整備・保全に関する研究
 △安全で信頼性の高い冬期道路交通サービスの確保に関する研究
 △魅力ある地域づくりのためのインフラの景観向上と活用に関する研究
 △リサイクル材料の有効利用等による環境負荷低減技術の研究
 △下水道施設を核とした資源・エネルギー有効利用に関する研究
 △治水と環境が両立した持続可能な河道管理技術の開発
 △地域の水利用と水生生態系の保全のための水質管理技術の開発
 △流砂系における持続可能な土砂マネジメントに向けた河川管理技術の開発

国交省/土研の第4期中期目標素案提示/17課題で研究開発プログラム

《日刊建設工業新聞》

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