「恐怖の下り」判断を誤る、50キロのトレイルラン、記者が体験(3) 画像 「恐怖の下り」判断を誤る、50キロのトレイルラン、記者が体験(3)

インバウンド・地域活性

 日本教育新聞社などの協賛で初開催となったトレイルランの大会。選手として参加した記者は序盤の下り坂で靴の選択を誤ったことを知る。

 登りと下りを繰り返すコースだが、全体としては徐々に高度を上げていき、最後は一気に下る設定だ。序盤の下りは、最後の下りに比べれば大したことはない。

 未舗装の山道。晩秋に積もった落ち葉は選手の目を楽しませると共に路上に転がるこぶし大の石の存在を覆い隠す。下手をすれば足首をくじく。悪ければ転倒の危険さえ感じられる。そんな山道を連なって駆け下りる選手たち。道は狭く、勝手にスピードをゆるめればまもなく後ろには渋滞の列ができることになる。

 1週間前の試走で、スピードは出せないことが分かっていた。「多くの選手はゆっくり下るだろう」との予想は大きな間違いだった。このスピードは専用のシューズだから出せることを後で聞かされた。

 筆者が選んだ靴は慣れ親しんだ舗装路用。トレイルラン専用の靴も試着してみたが、クッション性の弱さが気になった。疲れてくると、路面を選んで走ることが難しくなることは、過去のランニングの大会で経験済みだ。クッション性が高く路面を選ばずに走れる靴がほしかった。

 猛スピードで駆け下る選手を必死で追う。両手で立ち木をつかみながら下り切った。ようやく25キロ地点のエイドステーションに到着。飲み物と食べものの補給を受けることができる。あと、5キロほどで、安心して走れるはずだった後半部分に入る。だが、下りの恐ろしさを知った今、最後の山下りは恐怖でしかない。

 けがをすることなく走りきれるのか。スポンサー企業の一員がけがをするわけにはいかない。日が沈む前の10時間での完走はできるのだろうか。不安がよぎり始めた。

 25キロ走破。残りは31キロだ。
日本教育新聞

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