建災防で建設業版メンタルヘルス対策の検討始動 画像 建災防で建設業版メンタルヘルス対策の検討始動

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 建設業労働災害防止協会(建災防、錢高一善会長)は、「建設業におけるメンタルヘルス対策のあり方に関する検討委員会」を設置し、3日に東京都港区の本部で初会合を開いた。建設業では精神障害による労災保険支給が他産業より多いが、有期事業所の存在など特性に配慮した対策はない。検討委は業界の特性を考慮した建設業界版の対策を議論。元・下請それぞれが講じる措置や支援などについて16年3月に報告書をまとめ、具体的な施策に生かす。
 委員会は、メンタルヘルス、産業保険、法律、安全衛生の専門家で構成。委員長は、櫻井治彦産業医学振興財団理事長が務める。オブザーバーとして建設労務安全研究会(労研)、厚生労働省などが加わる。精神衛生に関する配慮措置や、メンタルヘルスをめぐる業界の実態を整理した上で、事業者責任として行われる元請企業の労働者向けの対策、下請企業の労働者を含めた建設現場の対策、各対策の具体的な進め方などをまとめる。
 初会合の冒頭、田中正晴建災防専務理事は「建災防にとってチャレンジングな委員会だ」とした上で、「他産業並みの対策を講じるのが喫緊の課題ながら、産業の特性を考慮したメンタルヘルスの対策はない。実態を踏まえた対策のあり方を検討し、結果に基づく対策を普及させたい」と意欲を見せた。
 建災防によると、精神障害の労災保険支給決定件数は、全産業の中で総合工事業が5位、職別工事業(設備除く)が15位と上位にあり、職種別でも建築・土木・測量技術者13位、建設従事者(建設躯体工事除く)14位と高い水準にある。一方、メンタルヘルス対策に取り組む事業所は54%にとどまり、全産業平均(61%)を下回る。
 建災防が労研に委託した調査では、12月から50人以上の事業所に義務付けられたストレスチェック制度の認知度は70%と低かった。メンタルヘルス対策を行っているのは32%で、今後対策を講じる予定は9%だったが、53%が検討中と回答している。
 建災防は実態に基づく現実的な対策を検討。労働者の健康確保、労災による事業者の経済的な損失の回避と生産性の向上を目的に対応を急ぐ。
 委員長を除く検討委員は次の各氏。
 ▽小山文彦東京労災病院勤労者メンタルヘルス研究センター長▽藤川久昭青山学院大法学部教授▽諏訪嘉彦東急建設執行役員住宅事業部長▽細谷浩昭鉄建安全品質環境部担当部長▽古山善一労働者健康福祉機構メンタルヘルス対策推進アドバイザー▽田村和佳子さらしな人事労務オフィス代表。

建災防/建設業版メンタルヘルス対策の検討始動/特性考慮、15年春に報告書

《日刊建設工業新聞》

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