埼玉県建設業協会の青年経営者部会、外国人実習生の活用事例を報告

マネジメント

 埼玉県の地域建設業者による外国人技能実習生の活用事例が、11月30日に開かれた埼玉県建設業協会(埼玉建協)主催の技術発表会で報告された。会員企業が07年から実施している取り組みを例に、建設現場に外国人を受け入れることの利点や課題を埼玉建協青年経営者部会が整理。外国人実習生はやる気があるため、高齢化が進む職人のチームと一緒に働いてもらえれば、熟練の職人が体力を温存でき、より効果的な場面で熟練の経験と技術を投入できるとの利点が示された。
 外国人実習生の活用事例が取り上げられた建設会社は、20年前は約40人の技能労働者を雇用していたが、その後、人員が半減。07年から政府開発援助(ODA)の一環である外国人技能実習制度の活用に取り組み、07年10月から14年7月までに中国から計8人、12年6月から現在までにベトナムから計6人を受け入れているという。
 同部会は、外国人実習生の働きぶりについて、「母国の家族を背負って来日するため、仕事への姿勢が素晴らしく、若い人(20代前半)は仕事の覚えも早い」「多く働きたいという思いが強く、緊急時や繁忙期の招集にも率先して応じてくれる」と評価。国内建設業の担い手確保が進まず、このまま熟練の職人の高齢化が進行するのであれば、「施工チームの1~2割程度まで外国人実習生を活用し、熟練の職人の体力維持と、指導力の発揮を図るのが効果的と思う」と報告した。
 課題としては、仕事への意欲が強くても、外国人実習生には働き方に制限が生じる場合がある点を指摘。一例として、「自動車免許の取得が困難なため、現場への直行や運搬車両を駆使する作業などが難しい」と報告した。
 言葉や文化の壁については、建設現場と事務所にそれぞれ管理責任者を置き、本人との意思疎通を繰り返したことで次第に改善されてきた事例を紹介した。ただ、日本での生活に慣れてくると、「さまざまな誘惑にさらされ、仕事への意欲を失う可能性もある」と注意も呼び掛けた。
 2020年東京五輪までの時限措置として、1度の入国から帰国までの滞在期間を建設業許可業者の下では5年間(通常3年間)に延長する国の取り組みについては、「追加の2年は、実習を終えた経験者として報酬を支払う必要もあり、現時点でどのような効果を発揮するかは明白でない」とした。

埼玉建協青年部会/外国人実習生の活用事例報告/熟練職人とのチーム結成に大きな期待

《日刊建設工業新聞》

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