国交省基礎ぐい対策委が業界に自主対策要請、物件ごと違い考慮を 画像 国交省基礎ぐい対策委が業界に自主対策要請、物件ごと違い考慮を

マネジメント

 国土交通省は25日、基礎杭工事のデータ流用問題を受けて設置した「基礎ぐい工事問題に関する対策委員会」(深尾精一委員長)の3回目の会合を省内で開いた。会合後に記者会見した深尾委員長は、「個々の物件ごとに対応した確認方法を業界団体が自ら考え、信頼できる施工体制を構築していただくことが重要だ」との見解を示した。
 会合では、旭化成建材やコンクリートパイル建設技術協会によるデータ流用に関する調査結果を踏まえ、年内をめどにまとめる中間報告に向けて、建物の安全性の確認・検証方法、データ流用の発生要因と再発防止策を議論した。
 再発防止策について深尾委員長は冒頭のあいさつで、前回会合に続き、業界団体の自主的改善を促すべきだとの考えをあらためて強調。「杭工事に関わる業界が施工の改善、信頼の回復に向けて行動されることを強く期待する」と述べた。
 記者会見でも深尾委員長は業界の自主的な取り組みに言及。基礎杭工事は建物の用途、規模、地盤条件によって「千差万別」と強調した上で、個人的見解として「杭工事は多様な条件下で行われており、地盤が悪いところもあれば、そうでないところもある。一律のルールではカバーしきれない。そのことでチェックがあいまいになったという面があったと思う」と指摘。個々の物件の違いを考慮した施工や確認の方法を業界自ら構築することが必要だと訴えた。
 会見に同席した時松孝次東工大教授は、かつての杭打ち工事はプロセス管理を重視し、現場での立ち会いを基本としていたが、施工精度の向上によってデータ報告に移行していったと指摘。「重要な箇所、重要な物件ではプロセス管理のウエートを増していく必要がある」と述べた。
 データ流用のあった物件で杭の支持層への到達を確認する方法として国交省は、既存の施工記録や地盤調査による4パターンの方法を提示。委員会はこれを了承した。セメントミルクのデータ流用については「さらに対応策を検討する必要がある」(深尾委員長)としている。

国交省基礎ぐい対策委/業界に自主的対策要請/物件ごとの違い考慮を

《日刊建設工業新聞》

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