国交省がストック効果最大化プロジェクト、重点投資で生産性向上 画像 国交省がストック効果最大化プロジェクト、重点投資で生産性向上

インバウンド・地域活性

 国土交通省は「ストック効果開花プロジェクト」を推進する。わずかな投資で過去の投資効果が花開き、経済成長につながるようなプロジェクトを厳選し、重点的に投資する。限られた予算の中で社会資本のストック効果の最大化につなげるのが狙いだ。24日に開かれた経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)で石井啓一国交相が表明した。重点投資するプロジェクトの対象は、道路約50カ所、港湾約30カ所にのぼるという。
 諮問会議で石井国交相は、これからの社会資本整備について、厳しい財政制約の下、限られた予算を最も効果的に活用する「賢く投資・賢く使う」インフラマネジメント戦略へと転換を図ると強調。具体策として▽ストック効果の最大化▽社会資本整備・メンテナンスの全プロセスを通じた生産性の向上▽総力戦によるマネジメント-を上げた。
 開花プロジェクトのうち道路は、開通によって、渋滞の劇的緩和や企業立地などの効果が現れるプロジェクトを厳選。選定した約50カ所は高規格幹線道路のうち、開通目標が公表され、周辺地域計画と連携しているものなどを対象にしている。
 例えば、東九州自動車道は、来春に予定される福岡県内の権田南~豊前の開通によって、宮崎インターチェンジ~北九州ジャンクションが直結し、企業立地などが進むと見られる。昨年開通した区間のある大分県佐伯市でも周辺エリアで数年前から民間投資が活発化し、09~13年の5年間に設備投資約70億円、新規雇用約230人といった効果を生んだ。
 港湾では、係船柱の設置などによって、大型船の寄港増加を図る。対象30港は、外国籍クルーズ船が寄港する港湾のうち、大型船の受け入れが見込まれるものを選んで重点投資する。熊本県の八代港では、こうした取り組みを通じて外国籍クルーズ船の今年の寄港回数が前年に比べて10倍増えるといった効果が出ている。
 開花プロジェクトについて国交省は道路、港湾で対象をさらに拡大するほか、河川など他の所管分野にも広げる方針。重点投資を通じて、地域経済の発展につなげる。
 20日に開かれた社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)と交通政策審議会(交政審、同)合同の計画部会で国交省は、ストック効果を最大化する事業・施策カテゴリー案を提示。その一つが開花プロジェクトに該当する「事業完了が目前で、あとわずかな投資で大きな経済効果が発揮される事業」で、16年3月に新青森・新函館間が開業する北海道新幹線でも、駅周辺で旅館などの民間投資が活発化しているとした。

石井啓一国交相/少ない投資でストック効果最大化/プロジェクト厳選し重点投資

《日刊建設工業新聞》

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