総務省提唱の老朽化対策予算特別枠、愛媛県砥部町が第1号に 画像 総務省提唱の老朽化対策予算特別枠、愛媛県砥部町が第1号に

インバウンド・地域活性

 地方自治体が保有する公共施設の老朽化対策を進めるために総務省が提唱していた「予算要求特別枠」を創設する自治体が出てきた。第1号となったのは愛媛県砥部町。16年度予算の編成で、施設のランニングコストを低減する事業を対象とした特別予算枠を設けた。
 特別枠は、施設統廃合など思い切った老朽化対策を進めるため、通常の予算要求枠とは別に、知事や市町村長が直接判断する予算枠として創設し、予算要求を行いやすくするのが狙い。固定資産台帳や財務書類のデータを予算編成に活用するのが特徴だ。
 砥部町が16年度予算要求・査定で設けたのは「コストマネジメント予算特別枠」。施設の長寿命化を図るため、ランニングコストの低減に寄与する改修事業に対象を限定し、上限は2000万円。10月に庁内の各部局に対象事業の検討を要請した。
 砥部町の財務諸表によると、物品を除く建物などの老朽化比率(取得金額に対する減価償却額の割合)は13年度で42・7%。地方公会計制度で先駆的な取り組みを行っていることで知られ、財務書類のデータを活用して公共施設の統廃合に取り組む総務省のモデル自治体にも今年選定された。
 投資の効果測定も施設別、事業別の財務諸表を使って行う予定だ。統廃合といった大型案件が出てくるのは、16年度に予定している公共施設総合管理計画の策定後になる見通しだ。
 同町はホームページで財務諸表を積極的に開示しており、「今後は住民や企業に伝え、財政状況への理解や民間によるPPP・PFIの提案などにつなげたい」(会計課)としている。
 総務省は、人口減少や老朽化を踏まえたインフラの更新・集約を進めるため、自治体に固定資産台帳や財務書類によって優先順位を付けてもらう。すべての自治体に対し、台帳は15年度、財務書類は17年度までに作成するよう求めている。
 財務書類によって、施設ごとの老朽化比率を算出できるようになるほか、現状のまま施設を維持するケースと、統廃合したケースの将来コストが比較可能になる。こうした分析を踏まえ、予算要求特別枠で財政健全化につながる老朽化費用を要求してもらうのが同省の狙いだ。砥部町のほかにも特別枠の創設を検討している自治体もある。

愛媛県砥部町/総務省提唱の老朽化対策予算特別枠創設第1号に/2000万円別枠計上

《日刊建設工業新聞》

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