工事量減少に補正予算で対応…自民国交部会長・秋元議員 画像 工事量減少に補正予算で対応…自民国交部会長・秋元議員

マネジメント

 ◇杭問題、プラス転換のチャンス
 自民党の国土交通部会長に就任した秋元司衆院議員が日刊建設工業新聞のインタビューに応じた。国土保全や経済活性化の観点からスピーディーな社会資本整備の重要性を強調。杭工事のデータ流用問題については、ICT(情報通信技術)を活用した施工管理に切り替えるチャンスにすべきだとの考えを示した。
 --社会資本整備の現状をどう見る。
 「自然災害にぜい弱な日本では国土保全の視点は絶対に忘れてはならない。公共工事に『悪』のレッテルが貼られ、国土交通関係予算が減らされ続けた。下げ止まりはしたが、金額は依然少ない。無駄なものを造ってはならないが、スピード感を持ってインフラに手を入れていかないといけない」
 「社会資本整備をしっかり行うことは、経済運営の円滑化にもつながる。TPP(環太平洋経済連携協定)で世界と勝負していく上で、時代に合った効率的なインフラがなければ足かせになる」
 --最近、公共工事の発注量が大きく落ち込んでいる地域が目立つ。
 「足元の公共事業の発注が前年度に比べて減り、仕事が少ない状態が続いている。公共事業予算をどう増やしていくかは政治が決める問題だ。景気対策を含めて予算を確保していきたい。本年度の発注に間に合わせるには補正予算が要る。部会で提言を出すことも考えたい」
 --建設業界のあり方をどう考える。
 「災害時に真っ先に被災現場に駆け付けてくれるのが地場業者の皆さんだ。9月の関東・東北豪雨でもそうだった。建設会社が地域で生き残ることが重要で、そのために一定の仕事量を持続的に確保できる体制を整えなければならない」
 --都市政策にはどう取り組む。
 「2020年東京五輪を見据え、日本の都市を世界にPRできるようにしたい。次世代交通インフラの整備や無電柱化も進めたい。東京の湾岸地域は、かつての都市博の開催中止で開発が遅れた。五輪を契機に、スポーツ文化の発信地となるレガシー(遺産)を残したい。先進国ニッポンで世界に誇れる見本市を開ける施設も必要だろう」
 --基礎杭問題にはどう対応する。
 「あってはならない事態が起きたという認識を部会で共有している。マンションが傾いたことで施工データの流用や杭が支持層に届いていなかったことが判明した。傾かなければ、それも分からなかった。データが流用されたのでは、杭が支持層に到達したことを証明する方法がなくなる。旭化成建材だけの問題ではないことも分かったのだから、元請責任を含め、どうすれば流用が起きないかをまず民間側でしっかり考えてほしい。部会でも元請団体や杭業界へのヒアリングを行うなど慎重に対応する」
 「記録紙が雨に濡れたから他のデータを流用したというが、現場からデータを送信して現場事務所や会社で管理すれば、問題は起きないはずだ。ICTを活用し、コストを下げながらしっかりと記録を残せる手法に今こそ切り替えるチャンスではないか」。
 (あきもと・つかさ)大東文化大卒。議員秘書を経て04年参院当選。12年衆院当選。防衛省政務官、衆院国土交通委員会、内閣委員会理事、党内閣部会長などを歴任。東京都出身、44歳。

自民国交部会長・秋元司衆院議員に聞く/工事量減少に補正予算で対応

《日刊建設工業新聞》

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