型枠大工の人数、4年ぶり回復…取り組み成果で若年層3割増

マネジメント

 建設現場で働く型枠大工の減少に歯止めが掛かった。日本型枠工事業協会(日本型枠、三野輪賢二会長)が行った15年の雇用実態調査によると、職長と技能工を合わせた1社当たりの平均就労者数は14年の45・4人から51・8人に増えた。50人台を回復したのは11年調査の55・6人以来4年ぶり。29歳以下の若年層は1731人と14年比33%の増加で、平均年齢も14年調査の48・15歳から47歳程度に低下した。日本型枠は「型枠施工各社が新たな入職者確保に努力した結果」とみている。
 調査は全国の会員・非会員企業を対象に毎年実施。今年は前回より3社多い245社(1万2696人)が協力した。
 8月末時点の型枠工の年齢別就労者数は、15~29歳以下が1731人で前年比33%増、55歳以上が4353人で9・3%増だった。年齢別構成比は15~29歳以下が13%で前年比1ポイント増、55歳以下が36%で2ポイント減。全体の年齢構成比に大きな変化はないが、日本型枠は「需要が存在し、就労環境がよくなれば技能工の減少を押しとどめる効果がある」としている。
 労務の状況については、16年2月末時点で「繁忙」を予測する企業が47%。14年調査の63%から低下したが、「急激で過度な技能工のひっ迫は単価の急騰を招き、結果として型枠工事を極力少なくする工法の採用が増加し、型枠工事自体の需要縮小を引き起こす側面もある」と指摘。16年夏以降、関東地区では2020年東京五輪関連の需要が本格化し、ホテル建設や都心での再開発も始まると型枠単価が急騰する可能性があるとして、元下請間で安定した工事量を維持するための調整・連携が必要だとしている。
 15年の平均日給は、職長が1万6479円(14年1万5875円)、技能工が1万4292円(1万3715円)と微増。最も高い地区は関東で職長が2万0065円(前年比1%減)。他の8地区も前年調査の数値から1桁台の微増、微減にとどまっている。
 社会保険加入率の全国平均は、国民健康保険・健康保険が80%(14年83%)、雇用保険が39%(42%)、厚生年金が34%(33%)、国民年金が33%(37%)。厚生年金・雇用保険の加入率は関西地域が11%と最も低かった。関東地域は初の20%台まで上昇したが、「このペースでは17年4月で製造業並みの社会保険加入率を目指すラインには遠く及ばない」としている。

型枠工、4年ぶり増加/型枠工事業協会15年調査/29歳以下は33%増

《日刊建設工業新聞》

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