ストック効果の客観的な評価方法模索、国交省が取り組み 画像 ストック効果の客観的な評価方法模索、国交省が取り組み

インバウンド・地域活性

 国土交通省は、9月に閣議決定した第4次社会資本整備重点計画(15~20年度)で打ち出した「ストック効果の最大化」を実現するための取り組みを始める。同計画を定期的にフォローアップする社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)と交通政策審議会(交政審、同)合同の計画部会に、専門小委員会を設置。インフラのストック効果が地方自治体の税収や地域産業の収益に及ぼす影響などを客観的に評価する方法を専門的な見地から探っていく。
 専門小委の設置は、20日に開く計画部会で決める。総勢27人の部会メンバーの中から、部会長の金本良嗣電力広域的運営推進機関理事長(政策研究大学院大特別教授)をはじめ、経済界や経営学を専門とする有識者、道路、鉄道、航空、河川、港湾といった各分科会長ら10人程度を選定する。
 専門的で機動的な検討体制を構築し、まず同日の計画部会に国交省が示すストック効果のカテゴリー案を議論。「あと一歩の整備で全体が完成し大きな成果が期待できる」「民間投資と歩調を合わせて整備が行われる」といったいくつかのパターンのインフラプロジェクトに分けてストック効果を提示できるようにする。
 このほかにも、例えば水害から地域を守る目的で整備された首都圏外郭放水路のように、完成後に周辺の企業立地が進むなど当初の想定を超えた効果を生んだ事例などの類型化も試みる。
 ストック効果のカテゴリーに続いて検討するのが、客観的な評価方法。地域で計画されたインフラが完成することで企業立地が進んだり、観光客が増えたりする効果をどのような形で示すのが最適かを検討する。新規事業採択時などに用いる費用便益分析(B/C)だけでは推し量れないような効果の評価方法を設定するため、課題を整理した上で、さまざまな方法を探っていく。
 20日の計画部会は、第4次社会資本整備重点計画の閣議決定後に初めて開かれる会合となる。国交省は、専門小委の設置に加え、部会のメンバーがストック効果を現地で確認する視察も提案。12月に実施する方向で日程を詰める。インフラ整備によって企業立地が進んだような事例を取り上げ、現地で現状を確認し、今後の議論に生かせるようにする。

国交省/ストック効果の客観的な評価方法検討へ/社整審・交政審に専門小委

《日刊建設工業新聞》

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