信州で持続可能な林業への挑戦、カラマツの間伐材を外壁パネルに 画像 信州で持続可能な林業への挑戦、カラマツの間伐材を外壁パネルに

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 林友ハウス工業は18日、同社が参加するプロジェクト「ソマミチ」と共同で、東京ビッグサイトで開催中のJapan Home & Building Show 2015に出展。無垢木材の外壁パネル「T&Tパネル」に関する展示を行った。

 ソマミチに参加する企業の一つで、長野県松本市に本社を持つ柳沢林業の原薫氏によると、信州では戦後多くのカラマツが植樹されたという。しかし、カラマツは本来標高が高く、環境の厳しい場所で育つ木。ヤニが出やすく、幹は風の方向に抵抗するように捻じれる。そのため、まっすぐな木材として利用するには、不向きな木とされてきた。

 かつてカラマツは電柱や杭材といった土木用に使われていたが、近年ではこうした需要も無くなりつつあるという。ただ、若いうちは捻じれていたカラマツも、成長が進むにつれて立ち姿が真っすぐに育っていく。こうした木のうち幹が細いものは、山の手入れのために間伐されるが、やはりその利用先はかなり限られていた。

 そんなカラマツに目をつけたのが、林友ハウス工業だったという。同社では湘南エリアの住宅向けに、外壁材として長年レッドシダーを提供してきた。しかし、その耐用年数が終わりに近づいたこともあり、張り替え需要に対応する必要が出てくる。ちょうど国産材を利用することへの機運が高まっていたこともあり、カラマツを利用したT&Tパネルを約10年前に開発することになった。

 T&Tパネルはその名の通りにパネルをT字に削りだしたもの。羽の部分が組みあうように、向きを交互に並べて壁面に固定する。これは、幹の中心に近い木裏と、表面に近い木表の水分量が違うことからくる、木材の反りに対応するためのもの。年輪の向きも互い違いになるように配置し、幅の中心部分のみに釘を打つことで固定。これにより、反りが出ても木材が割れず、現場の作業でも釘打ちの回数を減らせるという。

 カラマツは欠点も目立つが、経年劣化が美しく、ヤニが多いため耐候性が高い。耐久性の向上のため、T&Tパネルにはドイツのリボス社の自然塗料が塗られるが、相性がいいため色乗りも非常に良いという。

 「経年劣化の美しさもありますが、T&Tパネルは雨に濡れた時にも、違った色合いを見せてくれます。家に様々な表情を出してくれるので、その味わいも魅力の一つですね」

 原氏によると間伐材がT&Tパネルに使われるようになり、持続可能な林業の未来が徐々に見え始めているという。戦後に植えたカラマツは間伐される傍ら、徐々に大きく育ちつつあり、将来的には新たな展開も期待できるとのことだ。
《丸田鉄平/HANJO HANJO編集部》

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