総務省、自治体財政に施設老朽化比率反映 画像 総務省、自治体財政に施設老朽化比率反映

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 総務省は、地方自治体に公共施設の除却や更新といった老朽化対策を着実に進められる財政運営を促す。地方債残高などの「将来負担比率」だけに着目するのではなく、潜在する将来負担である公共施設の「資産老朽化比率」を算出し、両方の指標を組み合わせて財政分析を求める。老朽化対策を先送りしない予算編成につなげるのが狙いだ。
 学識経験者と自治体の財務担当者などで構成する同省の「地方財政の健全化及び地方債制度の見直しに関する研究会」が今月末にもまとめる報告書で、地方財政の健全化に向けた財政分析として二つの指標を組み合わせる必要性を指摘する見通しだ。報告書の内容は、今後の地方財政の方針の一つとなり、各自治体はこれに沿った対応を求められる。
 将来負担比率は、地方交付税の算定基準額となる標準財政規模に対し、地方債残高や職員の退職手当支給予定額などの将来負担額が占める割合。公共施設の更新経費などは含まれていない。
 この将来負担比率を改善しようとすると、自治体は投資的経費を抑制する傾向があるとされる。高齢化の進展に伴い、社会保障関係費が今後膨らめば、その傾向がさらに強まる恐れもある。公共施設の老朽化対策が先送りされれば、対策費がさらに膨らみ、自治体財政をより悪化させる可能性がある。
 このため研究会は、資産老朽化比率も勘案する必要性を報告書で指摘する。資産老朽化比率とは、公共施設の取得金額に対する減価償却累計額の割合。例えば、施設の取得金額が10億円で、減価償却額が6億円なら、老朽化比率は60%となる。老朽化比率を判断材料にして優先的に老朽化対策を実施する施設などを決めるよう、総務省は推奨している。
 老朽化比率を算出するには、公共施設の規模や耐用年数、減価償却累計額などを一元化した固定資産台帳を整備した上で、財務書類を用意する必要がある。滋賀県が県内市町で13年度決算を基に試算した結果、老朽化比率は40~60%に達していた。
 将来負担比率と老朽化比率を組み合わせた財務分析は早くても15年度決算からになる見通し。インフラの老朽化度合いを財政運営に反映させる枠組みが整えば、自治体は老朽化対策を後回しにしにくくなり、将来の財政負担を抑制するため維持修繕や更新、統廃合を計画的に実施する動機付けとなりそうだ。

総務省/自治体財政に施設老朽化比率反映/将来負担と組み合わせ、対策の先送り防ぐ

《日刊建設工業新聞》

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