TPP政府調達分野、越・ブルネイ・マレーシアで公開入札対象拡大 画像 TPP政府調達分野、越・ブルネイ・マレーシアで公開入札対象拡大

海外進出

 ◇越中央政府、建設は4段階で基準額引き下げ
 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の大筋合意により、政府調達分野で内外無差別の公開入札が新たに原則化されたマレーシア、ベトナム、ブルネイ。各国の「物品」「サービス」「建設」の調達では、経過期間をそれぞれ設け段階的に公開入札の対象が拡大される。このほど公表された英文の協定暫定案では、協定発効後に段階を踏んでどのように基準額を引き下げられるかが明らかになった。基準額の推移を把握しておけば、日本の建設業界も展開戦略を練りやすくなりそうだ。
 3カ国は、世界貿易機関(WTO)の政府調達協定(GPA)を締結しておらず、日本との2国間の経済連携協定(EPA)でも、GPAと同水準の規定は置かれていない。
 TPP交渉では、3カ国の政府調達について、内国民待遇、無差別待遇原則、調達手続きの透明性の確保に関する詳細な手続きが初めて規定された。
 開放される政府調達市場は、3カ国のほぼすべての中央政府機関に加え、「その他機関」として、ベトナムが34の公立病院を含む38機関、マレーシアが4機関と保健省傘下のすべての公立病院、教育省傘下のすべての公立学校、ブルネイが2機関。地方政府は対象になっておらず、今後、適用拡大に向けて協定発効から3年以内に交渉を開始することが明記されている。
 今月5日に公表された協定暫定案文(英文)では、3カ国の政府調達をめぐり、市場を段階的に広げていくために基準額を引き下げる過程が、国際通貨基金(IMF)で定めた特別引出権(SDR)単位で示されている。
 ブルネイの中央政府の政府調達では、「建築のためのサービス、エンジニアリング・サービスその他の技術的サービス」を含めた物品・サービスを3段階で引き下げ、協定発効から5年目以降に13万SDRとすることが示された。建設は段階を設けず基準額を500万SDRと設定。その他機関も最終的な基準額は同様だが、物品・サービスの段階ごとの設定額が中央政府と異なっている。
 ベトナムの中央政府では、物品・サービスが6段階の基準額引き下げにより、26年目以降に13万SDRとなる。ただ、サービスの中に「技術的サービス」は含まれておらず、この分野の市場は開放されない。建設は4段階で16年目以降に850万SDRとする。その他機関は、物品・サービスが2段階で6年目以降に200万SDRとし、建設は4段階で21年目以降に1500万SDRとする。
 マレーシアの中央政府は、物品が3段階で8年目以降に15万SDR、「技術的サービス」を含めたサービスが4段階で10年目以降に15万SDR、建設が5段階で21年目以降に1400万SDR。その他機関は、物品、サービス、建設ともに中央政府と同様の段階をたどって基準額を引き下げていく。

TPP政府調達分野/越・ブルネイ・マレーシア、公開入札対象を段階拡大

《日刊建設工業新聞》

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