「濃厚」乳製品、高級イメージで若者中心に市場拡大 画像 「濃厚」乳製品、高級イメージで若者中心に市場拡大

インバウンド・地域活性

 「濃い味」をキーワードにした乳製品などを、食品メーカーが相次ぎ投入している。乳脂肪分の高さや、こくやうま味の「濃さ」を商品名やパッケージで強調。食品にも強いインパクトを求める若い世代を中心に受けている。専門家は、消費者の間に「濃い=高級」というイメージが育ちつつあると指摘。今後の成長株になり得るとみる。

 「超濃密」「濃厚」――。森永乳業は今年度の新商品などに、こんな表現を多用する。9月に発売した「森永プレミアム牛乳プリン」では、使う生乳を2倍に増量。プリンの上には甘いホイップクリームを重ね「濃厚2層仕立て」と個性を押し出している。これまでの売り上げは目標を20%上回っているという。

 ヒットの理由を同社は「分かりやすさ」と分析。産地や原料の違いで商品をPRする方法に比べ、「濃厚な味わいは食べれば誰でも体感できる」(広報部)点が、消費者の心をつかんだとみる。同社は「濃さ」を強調するため、食感にも注目。舌の筋肉の動きや喉越しの音を独自に数値化して、商品開発に生かす考えだ。

 他社も「濃い」商品の開発に熱心だ。ヤクルトは、生クリームを使い看板商品をヨーグルト状のデザートに仕上げた「カップ de ヤクルト」を30日から発売する。パッケージで「とろ~り濃厚」とうたい、乳脂肪分のこくを強調した。20、30代の女性がターゲット。「若手女性社員が『自分たちが食べたい』という消費者目線で開発した」(広報)商品だ。

 明治は主力ブランド「ブルガリアヨーグルト」で、水分が少なく、チーズケーキのような食感のギリシャタイプ「濃くておいしいヨーグルト」の販促を強化している。雪印メグミルクは2014年に発売した「特濃ミルクプリン」を9月、濃厚感を生かす口当たりに刷新して売り込んでいる。

 食品業界に詳しいフードクリエイターのタナカトウコさんは、こうした動向について「濃さを強調する表現が、高級感を抱かせるからだ」と読み解く。こくやうま味を増すために良い食材を使ったり、成分を多くしたりすることに、消費者の理解が高まったとみる。

乳製品  濃い味=高級感 生乳増量、滑らか食感・・・ 若者目線で商品開発

《日本農業新聞「e農net」》

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