TPP協定暫定案が公表、政府調達の対象機関や基準額判明 画像 TPP協定暫定案が公表、政府調達の対象機関や基準額判明

海外進出

 日米など12カ国が先月5日に大筋合意した環太平洋連携協定(TPP)。その英文の協定暫定案文がこのほど公表され、政府調達で内外無差別の公開入札が追加的に原則適用される国別の対象機関や適用基準額などが明らかになった。これまで世界貿易機関(WTO)の政府調達協定に参加していなかったベトナム、マレーシア、ブルネイのほか、米国、オーストラリア、カナダ、シンガポールで追加的に市場開放される機関が列挙されている。
 公表された協定暫定案文は、今回の議長国となったニュージーランド政府のホームページに掲載された。政府は、対策本部のホームページで和訳の全章概要、別添の付属書を公表。年内には12カ国が署名し、国内での手続きを経て協定の効力が発生することになるが、2年ほど先になる可能性もある。
 政府調達で協定の対象となる基準額がこれまでの複数国間や2国間の国際約束よりも引き下げられ、市場が拡大するのは、チリ、ペルー、オーストラリアの3カ国。うち、チリで新たに設定された基準額は、中央政府の「物品・その他サービス」が9・5万SDR(SDR=特別引出権。以前は10万SDR)、地方政府の「建設」が500万SDR(1500万SDR)、その他機関の「物品・その他サービス」が22万SDR(30万SDR)、「建設」が500万SDR(1000万SDR)。
 ペルーの中央政府の「物品・その他サービス」が9・5万SDR(13万SDR)、地方政府の「物品・その他サービス」が20万SDR(20万SDRだが、一部サービスで高い額を設定)、「建設」が500万SDR(1500万SDR)、その他機関の「物品・その他サービス」が16万SDR(16万SDRだが、一部サービスで高い額を設定)、「建設」が500万SDR(1500万SDR)。
 オーストラリアのその他機関の「物品・その他サービス」が40万SDR(45万SDR)となっている。
 新たに内外無差別の公開入札が行われる3カ国のうち、ブルネイの中央政府は「物品・その他サービス」が13万SDR、「建設」が500万SDR、その他機関の「物品・その他サービス」が13万SDR、「建設」が500万SDR。ベトナムの中央政府の「物品・その他サービス」が13万SDR、「建設」が850万SDR、その他機関の「物品・その他サービス」が200万SDR、「建設」が1500万SDR。マレーシアの中央政府の「物品・その他サービス」が13万SDR、「建設」が1400万SDR、その他機関の「物品・その他サービス」が15万SDR、「建設」が1400万SDR。
 これら3カ国の基準額は、それぞれ設定される経過期間が終了した後の最終的な基準額として公表された。
 TPP協定の発効後、政府調達については、3年以内に地方政府を含めた適用範囲の拡大に向けてあらためて交渉することも明記した。
 政府調達のうち、日本が追加的に市場を得ることになる各国の機関は次の通り。
 【ベトナム】ベトナム通信社▽ホーチミン国家政治学院▽ベトナム社会科学院▽ベトナム科学技術院▽34の公立病院
 【マレーシア】マレーシア投資開発庁▽マレーシア貿易開発公社▽マレーシア中小企業公社▽マレーシア生産性公社▽保険省傘下の公立病院▽教育省傘下の公立学校
 【ブルネイ】ブルネイ通貨金融庁▽被雇用者信託基金
 追加国
 【米国】デナリ委員会(アラスカ開発に関する連邦機関)テネシー川流域開発公社▽ボンネビル電力公社▽西部地域電力公社▽南東部電力公社▽南西部電力公社▽地方公益事業公社
 【オーストラリア】豪州交通安全局▽旧国会議事堂▽首都交通公社▽タスマニア観光
 【カナダ】カナダ社会資本庁▽カナダ共有サービス庁▽PPPカナダ▽オンタリオ南部経済開発庁▽大西洋海運▽検察庁▽国立映画制作庁▽カナダ北方経済開発庁▽カナダ環境影響評価庁▽カナダ人権博物館等約30機関
 【シンガポール】カジノ規制庁▽公務員研修所▽シンガポール競争法委員会▽不動産業評議会▽健康増進委員会▽ホテル認可庁▽国家芸術評議会▽国立図書館▽科学センター▽シンガポール土地管理局。

TPP協定暫定案が公表/政府調達の対象機関や基準額判明/原則内外無差別の公開入札

《日刊建設工業新聞》

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