収集・保管・届出にセキュアPC……富士通のマイナンバー対策
マネジメント
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「マイナンバー業務システム連携PC」は手のひら静脈認証機能を搭載。担当者を登録しておき、PCログイン時に担当者のみデータにアクセスできるようにしている -
メール機能、Microsoft Office、無線LAN、カメラ、マイクも非搭載。USBポートも装備されているが、デフォルトでは使用できない -
マイナンバー入力画面。通知カード画像(画面左奥)と入力欄が同一画面に表示され、画像を見て確認しながらの入力に対応した -
富士通マーケティングのマイナンバー制度導入ソリューションのチャート図。『収集』『保管』『届出』という3つのフェーズでソリューションを組み立てる -
富士通マーケティング 商品戦略推進部・川嶋健司さん -
富士通マーケティング GLOVIA事業本部クラウドビジネス部・荒木誠一さん -
富士通マーケティング マイナンバービジネス統括部・森田浩司さん -
富士通マーケティング マイナンバービジネス統括部・平江敬三さん
■従来使用していた人事・給与系ソフトに組み込んで提供
マイナンバー制度では、人事や給与といった部門で法対応が求められる。同社では「GLOVIA(グロービア)smart」という製品名で人事や給与管理システムを提供しているが、従業員が2000人を超えるような大手企業向けの「GLOVIA smart 人事給与」、そしてそれ以下の中堅企業向けには「GLOVIA smartきらら 人事給与」と2つの製品を提供していた。
「多くの企業では、もうすでに人事・給与系のソリューションを導入しています。今回のマイナンバー運用開始にあたっては、そういった従来使用していたシステムに、マイナンバー制度を組み込んで提供しています」と語るのは、商品戦略推進部・本部長代理の川嶋健司さん。
同社では、サーバーやPCといったネットインフラも提供している。「コンサルティングから社員教育、そしてインフラまでワンストップで提供できるのが強みなんです」と川嶋さんは強調する。
■約7割がデータ保管を自社におかないで富士通マーケティングのデータセンターへ
「マイナンバー対応ソリューションでは、『GLOVIA smart』『GLOVIA smartきらら』向け、他社人事系ソリューション、そして手組み(企業オリジナル)と3つのケースに対応しました」と語るのは、実際にシステムを組むGLOVIA事業本部クラウドビジネス部部長の荒木誠一さん。今使っている人事・給与系システムを活かして、マイナンバーのシステムを追加で組み込むことが、同社サービスの特徴と言える。
「マイナンバー対応は、『収集』『保管』『届出』という3つのフェーズで新しいシステムが求められます。『収集』は自分たちで集めるという企業さんも多いのでオプション。『保管』に関しては、今までの人事・給与系データベースとは完全に分けて、しっかりとしたセキュリティのもとで管理。『届出』では必要な書類の届出に出力するというものになります」(荒木さん)
法令上、もっともナーバスになるのは「保管」だが、同社は利用企業のサーバーにセキュリティをかけた上で保管するか、富士通マーティングのデータセンターに保管するという二つの方法が用意されている。荒木さんによれば、「とくに中小企業ではほぼ7割がわたしどものデータセンターを利用しています」とのことで、やはり保管を自社で行いたくないという企業が多いようだ。このデータセンターを所持しているというのも、同社の特徴だと荒木さんは話す。