国交省、歩切り根絶など建設行政の課題議論する監理課長会議開催

インバウンド・地域活性

 国土交通省は、都道府県の担当者と入札契約制度や建設業行政の課題について議論する15年度下期の「ブロック監理課長等会議」を9日から全国8カ所で開く。「歩切り」の根絶加速、「くじ引き」落札の是正、発注・施工時期の平準化の三つが重点検討課題。このうち、平準化に向けた新たな考え方として、施工量のピークを押し下げるインデックス(評価指標)の設定を自治体に提案する。
 平準化で提案するのは、金額・件数ベースの施工量を月別に算出し、施工量が最も大きくなるピークをカットする考え方。月別の施工量には波があり、春が最も少ない「谷」に当たり、その後年度末に掛けて増え続け、冬に「山」のピークを迎えるのが一般的だ。
 比較対象は、その自治体や周辺自治体の前年同月で、発注見通しを作成する時に目標を設定する。例えばピーク月の施工量が年間の20%に達する場合は「割合を15%に減らす」といった指標を各自治体に自主的に設定してもらう。平準化に向けた取り組みを数値化することで施工量の波を滑らかにしていく。
 国交省は平準化によって受注者だけではなく、発注者側も事務作業などの負担を軽減できるとメリットを呼び掛ける。会議を通じて提案への合意が得られれば、「来年度から試行してもらいたい」(入札制度企画指導室)としている。
 歩切りの根絶では、本年度上期のブロック監理課長等会議で全都道府県と歩切りの早期根絶で合意した流れに乗り、歩切り廃止の方針を依然明示していない自治体に国交省が個別の呼び掛けを行う構えだ。
 設計金額に無作為の係数(ランダム係数)を掛けて予定価格を減額する措置や端数処理への対応にも踏み込む。行き過ぎた減額の是正に向けて自治体と意識を共有する場にする考えで、将来は端数処理を含めた歩切りの完全根絶を目指す。
 ダンピング対策で新たにテーマとして投げ掛けるのは、「くじ引き」落札の是正。発生要因となっているのが低入札価格調査基準価格や最低制限価格の事前公表だ。事前公表によって、応札額がこれらの価格に張り付き、事実上の「指し値」受注になっているケースが見られる。
 事前公表している市町村では、事後公表団体と比べくじ引き発生率が5倍(13年度実績)に跳ね上がるなど、相関関係があることが国交省の分析で明らかになっている。この問題を取り上げることで、事前公表の廃止機運を高める。
 大手ゼネコンと地元企業がJVを組んで技術移転を図る「担い手育成型JV」を運用している自治体の事例なども周知。小規模工事や公共建築工事の入札不調対策や、災害復旧による一時的な工事量の増大で起きる入札不調対策なども検討課題とする。
 会議の開催日程は次の通り。
 △11月9日=中国(鳥取市)△10日=北陸(新潟市)△16日=九州・沖縄(福岡市)△17日=四国(高松市)△19日=北海道・東北(札幌市)△25日=近畿(大阪市)△26日=中部(岐阜市)△12月3日=関東(さいたま市)。

国交省/11月9日から監理課長会議/施工平準化へピークカット提案、歩切り根絶

《日刊建設工業新聞》

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