全国建設業協会、社会保険加入促進へQ&A作成

制度・ビジネスチャンス

 全国建設業協会(全建、近藤晴貞会長)は、下請企業や労働者の社会保険加入を促進するため、傘下の協会・企業の担当者向けの「Q&A」と、社会保険加入の考え方を示した取り組み指針をまとめた。Q&Aには、法定福利費を内訳明示した見積書の活用方法、法定福利費の算出手法・契約手順、元請・下請双方の対応などを整理した。作成には国土交通、厚生労働両省や各都道府県建設業協会などの協力を得た。=2面に関連記事
 全建は、国交省などが進める社会保険未加入対策に呼応し、12年に「社会保険加入促進計画」を策定。下請と労働者の加入促進に取り組んでいる。Q&Aは促進計画の実効性を高めることを目的に作った。
 Q&Aは、現状と対策、社会保険、法定福利費、給付、労働契約など9章で構成。計82項目の問いと答えを収録した。法定福利費では、見積書に内訳明示するのは原則として▽健康保険料(介護保険料含む)▽厚生年金保険料(児童手当拠出金含む)▽雇用保険料の事業主(会社)負担分-と明記。基本的な算出方法は「労務費×法定保険料率」とした上で、「一般的でない算出方法」として工事費、工事数量にそれぞれ平均的な法定福利費の割合を乗じる計算式を挙げ、この方式は工事費と工事数量の増減が比例する定型化した工事に適用すべきだとした。
 法定福利費を確保するに当たっての元下請契約の手順も明示。日本建設業連合会(日建連)が3月に策定した社会保険加入促進の実施要領を参考にステップ1~4に分け、法定福利費を内訳明示した見積書の作成を見積条件に定め、元請は法定福利費の算出方法の説明を受けるなどとした。
 労働者の意思にかかわらず社会保険には加入義務があること、加入促進の取り組みは労働者を雇う事業主の責任を放棄した「抜け駆け業者」の工事受注を排除する狙いがあることなども記載している。
 取り組み指針では、社会保険を含む施工関係書類「全建統一様式」の普及、重層下請構造と偽装請負の是正、一人親方の解消、ダンピング受注の排除などを実行することの必要性を強調した。
 Q&Aは6000部作成。取り組み指針と共に都道府県協会に配布する。Q&Aと指針は、4日に東京都内で開いた「全国建設労働問題連絡協議会」で、各協会の担当者などに説明した。

全建/社会保険加入促進へQ&A作成/取組指針も

《日刊建設工業新聞》

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