【働く】オリエンタル白石・永吉雄太氏…若手も最先端に携わる社風 画像 【働く】オリエンタル白石・永吉雄太氏…若手も最先端に携わる社風

人材

 ◇現場・研究開発の最先端で力を磨く
 オリエンタル白石は、プレストレストコンクリート(PC)、ニューマチックケーソンなどの特殊技術を武器に、橋梁、道路を中心とするインフラの補修補強分野で強みを発揮している。3年前から新卒採用を本格再開。未来を担う技術者育成にも注力し始めた。施工・技術本部技術部補修補強チームの永吉雄太氏は、2013年に入社した若手の一人だ。
 永吉氏は、鹿児島大学で土木工学を専攻。学生時代は、「コンクリートの塩分浸透抵抗性の評価手法の確立」など塩害に強いコンクリートの研究に没頭した。就職先には、専門性を生かせる土木分野を得意とする建設会社を志望。就職活動で注目した1社が、ニューマチックケーソンやPCなどの技術で業界をけん引してきたオリエンタル白石だった。
 ある日、リクルーターとして大学の研究室を訪問してきた同社の鹿児島営業所長に「現場を見せてほしい」と依頼したところ、二つ返事で了承。「当日は、営業所長自ら大学に迎えに来てくれて、鹿児島湾を挟んで反対側の大隅半島側にあるPC橋の張り出し上部工の現場まで連れて行って下さいました。建設現場を中から見たのはその時が初めてで、スケールの大きさに驚くとともに、構造物が大勢の人たちの力でつくられていることを実感しました。所長も一人の学生のために懇切丁寧に説明して下さり、技術力に加え人の温かさにもひかれ、当社を就職先に選びました」
 本社、現場、技術研究所での3カ月間の研修を経て、施工・技術本部技術部の技術チームに配属。1年目が終わろうとするころ、中央自動車道上り線の八王子ジャンクション~相模湖インターチェンジ間に位置する上長房橋の床版取替工事(発注・中日本高速道路八王子支社八王子保全・サービスセンター)の現場に異動した。上長房橋は、64年の道路橋示方書の基準で設計された上部工形式が2連の3径間連続4主鈑桁橋で、延長は161・9メートル。68年の供用から約45年が経過し、交通量の増大に伴う劣化や老朽化が進んでいた。
 床版取替工事に適用したのは、同社一押し技術のSLJスラブ工法。SLJスラブは、プレキャストPC床版の接合部にエンドバンド鉄筋を使用することで、一般的なループ継ぎ手よりも床版厚を薄くできるため、重量が軽くなり、既設構造物への荷重増加を抑え、工事費の低減に寄与する。
 床版の取り替えは、追越側と走行側に分割し、片車線規制による半断面施工で実施。上り線を通行止めにすることなく、2週間の集中工事で完了した。
 永吉氏は現場終了後、再び技術部に戻り、現在は補修補強チームで各種工法の研究、現場への技術支援などに取り組んでいる。
 同チームでは、橋梁や道路の補修補強工事の需要増に伴い、鉄道高架橋下など狭い作業空間でも施工が可能なつり上げ式鋼板巻立工法の「RSPリフトアップ工法」や、アクリル系樹脂接着剤を特殊繊維シートに塗布して透明度の高いFRPをコンクリート表面に形成し、施工後のコンクリート表面のひび割れの進展、新たな発生などを目視観察できる「NAV-G工法(UV仕様)」などの新工法を相次いで開発した。
 永吉氏は「若手でも、半断面施工という特色のある現場を経験させてもらったり、研究開発の最先端に携わらせてもらったりして、常に高いモチベーションを持って業務に励むことができます」と社風の魅力を話す。
 今後、高度成長期に建設されたインフラが続々と更新期を迎える。永吉氏の世代が活躍する場は、確実に広がっている。
 (ながよし・ゆうた)

働く/オリエンタル白石施工・技術本部技術部補修補強チーム・永吉雄太氏

《日刊建設工業新聞》

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