国交省、16年度から地方都市の民間開発を産学官で一体推進 画像 国交省、16年度から地方都市の民間開発を産学官で一体推進

インバウンド・地域活性

 国土交通省は16年度から、人口数十万人規模の地方都市の民間開発を産学官連携で一体的に推進する体制づくりに乗りだす。各都市で、地元の自治体や経済界、大学などでつくる協議会を設置し、地域経済の活性化に貢献する開発構想の立案から案件形成、事業化の段階まで資金・ノウハウ両面から強力に支援できるようにする。国交省は協議会の設置・運営に対する財政支援制度を創設する。自治体には、開発候補地として遊休ストックが増大する公共用地の紹介を促す。
 国交省は、16年度予算概算要求で1億円を新規計上しており、全国で5件程度の協議会設置・運営への財政支援を想定している。
 特に複数の市町村で形成を目指す人口数十万人規模の広域地方都市圏の中で計画される民間開発での産学官連携を優先的に支援する方針だ。
 広域地方都市圏の形成は、8月に閣議決定した今後10年の国土形成計画で、地方都市づくりの重点施策に位置付けられている。
 協議会では、自治体や経済界、大学などが、民間事業者の開発計画の検討や案件形成、事業化調査(FS)を資金・人材両面で支援。自治体には、人口減少や少子高齢化による統廃合で遊休ストックが増えている公共用地を紹介してもらい、開発を計画する民間事業者の選択肢を増やす。
 国交省が今回の取り組みで期待するのが、地域特有の資源を最大限生かせるような民間開発の誘発だ。例えば、一般的な大型の業務ビル・商業施設開発に加え、もともと全国的な認知度が高く製造を拡大すればさらなる売り上げアップが期待できる地域産品の工場の建設などを期待している。さらに、民間開発とセットで官民の交通インフラ整備も誘発したい考えだ。
 民間開発を産学官連携で支援する組織として、福岡市と周辺地域を対象に設置されている「福岡地域戦略推進協議会」(会長・麻生泰九州経済連合会会長)の事例がある。同協議会では、産学官連携で福岡の成長戦略の策定から開発計画の事業化までの取り組みを一貫して展開している。民間事業者だけで開発を進めるよりも、地域経済の活性化や運営収益の確保に効果的な計画を具体化しやすくなるメリットが見込めるという。
 国交省はこうした事例をモデルにして、全国の地方都市への展開を目指していく。

国交省/地方都市の民間開発、産学官で一体推進/連携組織の設置・運営支援

《日刊建設工業新聞》

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