大林組、トンネル覆工裏込め注入工法の研究会設立、遮水壁応用へ 画像 大林組、トンネル覆工裏込め注入工法の研究会設立、遮水壁応用へ

インバウンド・地域活性

 大林組は、モルタルに特殊増粘材スラリーを混合した注入材を用いる裏込め注入工法「スペースパック工法」の適用拡大に乗りだす。トンネルの覆工背面や道路下の空洞用に開発した技術で、覆工のひび割れや目地からの漏えいが少ないのが特徴。このほど、建設資材販売のテクノ・ブリッド(東京都渋谷区、青木茂社長)など6社と工法研究会を設立した。高速道路・鉄道トンネルでの実績を踏まえ、地中構造物を地下水の浸入から守る遮水壁へ応用していく。
 スペースパック工法は、背面空洞を確実に閉塞(へいそく)し、構造物の安定化を図る技術で、01年に開発された。注入材は、加圧すると流動し、加圧を停止すると自立する特性を備えるため、材料のロスを防ぎ、低コストでの対策につながる。
 国土交通省の新技術情報システム(NETIS)に登録されているほか、東日本、中日本、西日本の各高速道路会社の規格適合工法としてトンネル耐震化で実績を重ねている。14年にJR東海の規格適合工法にもなった。
 注入材は配合の自由度が大きく、短繊維の混入により引っ張り強度や曲げ靱(じん)性を増加させることができる。地下水などに含まれる汚染物質を通しにくい土の壁を造るのに有効という。配合を変えることで、土に近い強度・材質にすることが可能。従来工法に比べ容易に掘削や撤去ができ、環境にも優しい。
 国内では東日本大震災以降、全国的に地震が頻発しており、インフラ構造物の耐震化が急ピッチで進む。特にトンネルは覆工コンクリートと背面地山との間に空洞がある場合、地震発生時に地山からの荷重が均等でなくなることで生じるコンクリートの剥離・浮きなどによる損傷や崩落などの被害が懸念されている。
 スペースパック工法研究会は、そうした道路・鉄道トンネル工事を含む幅広い分野での工法の普及を目的に設立した。事務局はテクノ・ブリッドに置き、同社の青木社長が会長を務める。大林組、テクノ・ブリッド以外の会員企業は、トクヤマエムテック、三信建設工業、水明グラウト、立花マテリアル、フローリック。

大林組/トンネル覆工裏込め注入工法の研究会設立/遮水壁に応用へ

《日刊建設工業新聞》

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