国交省が規制緩和、既存不適格ビル増改築促進へ安全確認簡素化 画像 国交省が規制緩和、既存不適格ビル増改築促進へ安全確認簡素化

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 国土交通省は、最新の建築基準法令には適合していない「既存不適格建築物」の増改築を促進するため、規制を緩和する。小規模な増改築であっても、既存部分と増改築部分が構造上一体の場合は建物全体に対して現行法令に従った構造計算を行うよう義務付けている規定を撤廃。より簡易な方法で安全性を確認できれば増改築を認めるようにする。ビルの低・未利用ストックの有効活用が狙いで、16年度に省令などを改正する方向だ。
 現行法令では、既存不適格建築物の増改築について、増改築部分の延べ床面積が▽既存部分の2分の1超▽既存部分の2分の1以下▽既存部分の20分の1以下かつ50平方メートル以下-の3ケースを想定。うち既存部分の2分の1超と2分の1以下の2ケースについては、増改築部分が既存部分と▽構造上一体▽構造上分離-の2通りに分けて、それぞれ構造耐力の安全確認方法を定めている。
 国交省は2012年に実施した規制緩和で、既存部分と増改築部分を相互に応力を伝えないエクスパンションジョイントで接続するなど構造上分離すれば、増改築規模にかかわらず建物全体の構造計算による安全性確認は不要と規定。一方で、構造上一体の場合は、増改築部分がどれだけ小規模でも建物全体の構造計算を行って安全性を確認するよう義務付けていた。
 建物全体の構造計算には多くの手間とコストがかかる上、結果によっては建物全体を現行基準に合わせるために既存部分の構造部材の撤去・交換といった大規模な改修工事が必要になる。それが増改築が進まない大きな要因と指摘されてきた。
 そこで国交省は、既存部分と構造上一体になる増改築の中でも、小規模な増築についてはこの規制を緩和。既存部分の構造計算は不要にする。増改築部分さえ現行法令の基準を満たしていれば、既存部分はより簡単な耐震診断での安全確認と補強で済ませ、既存不適格建築物として存続できるようにする。
 具体的な対象として、階高が高い室内での中間階設置や、吹き抜け空間などでの部分的な増床などを想定している。
 既存不適格建築物の増改築を促進する規制緩和は、日本経団連や日本建築士事務所協会連合会(日事連)などが要望。6月末に閣議決定した15年度版の規制改革実施計画にも盛り込まれた。
 国交省は既存不適格建築物の有効活用促進策として、竣工時の検査済み証がない建築物の増改築を円滑に行えるようにする建築確認手続きの合理化も進める方針だ。

国交省/既存不適格ビル増改築促進へ規制緩和/小規模なら安全確認簡素化

《日刊建設工業新聞》

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