大成建設、コンクリ建築物補強・増設で耐震補強の新工法開発 画像 大成建設、コンクリ建築物補強・増設で耐震補強の新工法開発

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 大成建設は23日、既設コンクリート建築物を増設・補強するための新しい工法を開発したと発表した。鉄筋の径よりやや大きなプレート(定着板)を端部に付けた鉄筋を既設躯体側に挿入・定着し、新設する躯体と接合する。地震時に発生する柱の上下や壁の周辺など固定部分に生じる上下に引き抜こうとする力(引っ張り力)を躯体間で確実に伝達し、耐震性能を大幅に向上できる。原子力発電施設など重要施設の地震対策などとして積極的に採用を提案していく。
 建築物の増改築で耐震補強を行う場合、既設建築物に新たな構造体を鉄筋で接合する方法が一般的。この方法では、既設建築物と構造体との間で鉄筋に作用する引っ張り力を確実に伝達することが必要になる。
 その対策として、ボルトや留め具などを機械や接着剤で躯体に固着する「あと施工アンカー工法」は、柱や壁の周辺など固定部分に生じる引っ張り力や圧縮力に対し、直交する向きで左右逆方向にずれるように働くせん断力の伝達が主な目的のため、引っ張り力の伝達に使うことができない。
 開発した「Post-Head-Anchor」(ポストヘッドアンカー)工法は、既設と新設躯体間の引っ張り力を双方に伝達し、建築物の耐震性能を高める技術。ボックスカルバートの補強など土木分野で実績のあるあと施工せん断補強鉄筋を用いた「Post-Head-Bar」(ポストヘッドバー)工法の材料や削孔技術などを応用した。
 改良型削孔機で既設コンクリートの躯体に穴を開け、専用の特殊モルタルを圧入充てんする。充てんされた孔内に定着板を端部に付けた鉄筋を挿入する。こうして既設と新設の躯体を一体化。地震時など短期的に生じる引っ張り力に加え、常時生じる引っ張り力の伝達も可能という。
 日本建築センターの一般評定を取得した。適用範囲は、鉄筋の径が19~32ミリ、既設コンクリートの強度が1平方ミリ当たり18~45ニュートン(N)。鉄筋の長さは鉄筋径の20~25倍で、あと施工アンカー工法(7~12倍)と比べ長くできるのも特徴だ。
 小野英雄設計本部原子力設計部設計室長は「原発施設の基礎部を張り出して地盤と定着させたり、開口部の津波対策として躯体を増設したりするのに有効だ」としている。新築と同等の耐震性能を補強や増設時に確保できるため、一般建築物の増改築や耐震補強工事にも適用していく。

大成建設/コンクリ建築物補強・増設工法開発/プレート付き鉄筋挿入

《日刊建設工業新聞》

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