4代目「プリウス」は部品メーカーの今後の受注量を左右!? 画像 4代目「プリウス」は部品メーカーの今後の受注量を左右!?

インバウンド・地域活性

 トヨタ自動車がハイブリッド車(HV)「プリウス」4代目モデルに初導入した設計改革「TNGA」では、部品・ユニットを共通化し、車種をまたいで採用する。トヨタはTNGAを2020年頃までに世界販売台数の半数に導入する計画。4代目プリウスは部品メーカーにとって、今後の部品受注量を左右しかねない車種だった。

 豊田自動織機はカーエアコン用電動コンプレッサーやDC(直流)/DCコンバーターなどの部品を供給している。アイシン精機グループはHV用変速機や回生協調ブレーキなど燃費性能に直結する部品を中心に生産する。いずれも新型プリウスにあわせ、改良を進めた。

  「(TNGA採用の部品の)ベースはグローバルスタンダード(世界標準)にしたい」。トヨタ系部品メーカー首脳は、こう力を込める。

 トヨタは部品のつなぎ方などの各種規格を、TNGAを機に世界標準に転換した。TNGAに対応した部品は、トヨタとの取引の拡大・維持はもちろん、海外の自動車メーカーへの部品供給拡大の切り札になり得る。

 別の部品メーカー首脳は「ある(部品の)形状をTNGAに提案して採用された」と手応えを感じている。TNGAによって、トヨタと部品メーカーの共同開発や連携は増え、距離は確実に縮まった。とはいえ「全部の仕事がうちに来るわけではない」と気を引き締めている。

 部品メーカーは開発と並行して、生産効率化などモノづくり改革にも取り組んでいる。自動変速機(AT)で世界最大手のアイシン・エィ・ダブリュ(アイシンAW)はTNGAに適応した新設計のATと、トヨタ向け以外のATの基本骨格を統一する。

 新基準のATは16年に岡崎東工場(愛知県岡崎市)で生産を始める。今後は「(トヨタ向けと他社向けで)互換性のある生産ラインをつくる」(川本睦アイシンAW社長)方針だ。実現すれば生産効率が高まり需要変動にも柔軟に対応できる。

 4代目プリウスによって形が見えてきたTNGA。海外取引の拡大可能性や生産効率向上などの一方で、世界的な競争激化やリコール(無料の回収・修理)の大規模化などさまざまな影響を部品メーカーにもたらす。「取引価格はつらくなるが、プラスに受け止め(部品の)種類を絞り込んで量を取っていく」。部品メーカーも悩みながら必死でTNGAと向き合っている。

設計改革を初採用した4代目「プリウス」を部品メーカーはどうみたか

《ニュースイッチ by 日刊工業新聞》

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