ドローンで中継してトラクター遠隔操作…北海道で公開試験 画像 ドローンで中継してトラクター遠隔操作…北海道で公開試験

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 トラクターが撮影している作業映像を見ながら、自宅で圃場(ほじょう)のトラクターを操作する――。総務省の北海道総合通信局は21日、北海道岩見沢市で広い農地のデータ収集や農機の遠隔操作をする公開実験をした。トラクターに取り付けたカメラの映像を5キロほど離れた同市の施設で受信し、スクリーンに映しだした。電波は障害物となる防風林の上空に飛ばしたドローンで中継。同局は農業をはじめ、災害時にも利用できるとみる。

 実験ではカメラを搭載した無人トラクターを近距離から操縦した。トラクター前方の映像は5キロ離れた地点で受信し、参加者はインターネットを経由した映像を確認した。トラクターから発信した電波は、空中で停止しているドローンを経由することで、電波の障害物となる防風林を回避。映像をリアルタイムで映しだすことができた。同局は、農業の担い手不足や高齢化といった課題を情報通信技術(ICT)で解決しようと、有識者を集めて検討会を立ち上げ、4月からICTの利用方法を調査・検討している。

 今回の試験ではドローンから発信する電波については初めて、新たな周波数帯を使った。業務用で使っている警察無線やタクシーの無線とも異なる新たな周波数。他の無線の電波と干渉することがないため使いやすく、農業分野などでの実用可能性を検討している。

 この周波数帯で、気象データの収集や作業映像の伝送、トラクターの遠隔操作などでの利用が検討されている。2016年1月末をめどに、新しい周波数帯の電波が農業分野でどの程度活用できるかの検討結果をまとめる計画だ。

 公開試験の後に同市で開いた説明会で、トラクターの無人化について研究する北海道大学大学院農学研究院の野口伸教授は「ロボット農業の実現には、電波が最も重要。無線通信による遠隔監視で、ロボットによる作業能率が格段に上がる」と強調。トラクターの無人化などロボット農機の実用化・普及には、周辺環境視認のための画像データの通信が必要になると説明した。

 実演・説明会には、通信会社や行政の関係者ら約100人が参加した。

トラクター遠隔操作 ドローンで中継 電波の障害物回避 北海道で公開試験

《日本農業新聞「e農net」》

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