国交省が下水熱で民間利用拡大、条件付きで施設整備費補助 画像 国交省が下水熱で民間利用拡大、条件付きで施設整備費補助

インバウンド・地域活性

 国土交通省は16年度から、下水道に豊富に潜在する熱エネルギー「下水熱」の民間利用を拡大するための財政支援を強化する。通常国会で成立した改正下水道法で民間事業者による管路内への熱交換器の設置が解禁されたことを受けた措置。既設管路の更生とのセットを条件に熱交換器を設置する民間事業者に対し、管路更生費の最大半額、熱交換器整備費の3分の1を新たに補助する。特にビルの冷暖房の熱源などとして下水熱需要が大きい都市部で集中展開したい考えだ。
 下水熱交換器の設置に対する民間事業者向けの新たな財政支援は、既存の「民間活力イノベーション推進下水道事業」を拡充し、新規メニューとして実施する。主な補助要件として、地方自治体が設計・施工一括方式で発注する管路更生事業を受注し、これとセットで熱交換器を設置することが必要になる。
 現在、管路更生と熱交換機の設置は別々に行われるのが一般的。国交省はこれらをセットにして行えば、自治体側にとってはコスト縮減・効率化につながり、民間事業者はロットの拡大で利益を確保しやすくなるとみている。
 16年度は全国の都市部や下水処理場など数カ所で補助事業を展開する予定だ。今後、特に都市部では老朽化が進行するビルの新・改築や改修に合わせて冷暖房などの熱源として下水熱の需要が拡大する見通し。そのため、こうしたニーズを考慮しながら補助の適用先を選出していく方針だ。
 下水熱は、都市部にある下水道を中心に1500万世帯分の冷暖房を1年間動かせる潜在量があるとされる。そこで国交省は改正下水道法で下水熱利用の規制を緩和し、民間事業者が下水管に熱交換器を設置できるようにした。都市部での下水熱利用可能量を表示する地図や、利用手引の作成などにも取り組んでいる。

国交省/下水熱利用拡大へ民間の施設整備費補助/管路更生とセット条件

《日刊建設工業新聞》

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