「五郎丸歩」がヤマハ発動機で体現した企業スポーツの意義 画像 「五郎丸歩」がヤマハ発動機で体現した企業スポーツの意義

マネジメント

 「ヤマハ発動機の五郎丸です」。鍛え抜かれた大きな体をスーツに包み、名刺を差し出した初対面の広報マンに強い印象を受けた覚えがある。

 「来シーズンは正規社員チームで臨みます」―。同社がラグビー部にそう通達したのは2009年11月。リーマン・ショック後の景気後退で過去最悪の赤字を計上し、社員の希望退職を募る事態となっていた。

 プロ契約と社員選手が混在していたチームでは移籍を選んだ仲間もいた。しかし学生時代からスーパースターだった五郎丸歩さんは、引く手あまたにもかかわらず残留を決断。広報に配属された。主な仕事は試乗や撮影用バイクの手配で、電話も自分で受ける。

 元ラグビー部の同僚は「社員と接したことで応援されている実感がある。両立はきついが、精神面で良い影響もあったはず」と話す。同部は11年に清宮克幸監督を招き、今年2月の日本選手権で初優勝。ワールドカップでの活躍につながる。軌を一にして社の業績もV字回復した。

 社員をリストラする中でなぜラグビー部を残すのか。当時はそんな声も聞かれた。あきらめない心と、仲間との一体感。五郎丸選手のキックが描く美しい放物線に、企業スポーツの持つ意義を再発見した思いがする。
《ニュースイッチ by 日刊工業新聞》

編集部おすすめの記事

特集

マネジメント アクセスランキング

  1. リリーフが遺品整理事業をフランチャイズ展開、3年で30店舗目指す

    リリーフが遺品整理事業をフランチャイズ展開、3年で30店舗目指す

  2. 鹿島道路のイメージキャラ「かじまる」が好評

    鹿島道路のイメージキャラ「かじまる」が好評

  3. 地方を水素供給基地にするジャパンブルーエナジーに先行投資した企業とは?

    地方を水素供給基地にするジャパンブルーエナジーに先行投資した企業とは?

  4. 国交省、土木研究所「第4期中期目標」の素案を提示

  5. 国交省、土木詳細設計に「赤黄チェック」の全面導入推進

  6. ネット通販の拡大で「2020年までに物流不動産に対する新規需要が『年間約15万坪』発生する」との予測

  7. サントリーが「働きたい国内企業」1位に選出!評価の理由は…

  8. 首相が厚生年金の未加入対策強化を指示、調査・加入勧奨へ

  9. 最長7年間の防犯カメラ保守サービス、関東でスタート

  10. 顧客価値経営フォーラムが開催! 日本経営品質賞はスーパーホテルの手に

アクセスランキングをもっと見る

page top